夏季を含めて日本女子最多の五輪メダル通算10個を誇るスピードスケートの高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=が4日、自身のインスタグラムで、世界選手権(日本時間6~9日、オランダ・ヘーレンフェイン)終了後に現役を退く意向を示した。金2個を含め五輪のメダル数は、男子を含めても日本勢歴代3位。

複数種目で世界トップレベルの力を誇り、一時代を築いたレジェンドがリンクを去る決断をした。

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 高木が27年間の競技人生に終止符を打つ決断をした。最後の試合となるのが世界選手権。「私のスケート人生の一区切りにしようと思っている」とつづった。短距離から長距離の4種目総合で競うオールラウンド部門に出場する。開催地がスケート大国のオランダということもあり、同部門の出場を選択。「オランダでやるならオールラウンドでしょ」と5大会ぶり制覇での有終の美に燃えている。

 10年に史上最年少の15歳でバンクーバー五輪代表入りを果たした。「スーパー中学生」と呼ばれ脚光を浴びた。14年ソチ五輪は代表落選も、18年平昌五輪では姉の菜那さんと滑り、団体追い抜きで金メダルを獲得。銀、銅メダルも1つずつ手にした。日本選手団主将を務めた22年北京五輪では1000メートルで頂点に立った。

銀メダル3個を含め、冬季五輪日本勢初のメダル4個を獲得した。ミラノ五輪でも3つの銅メダルを獲得した。

 高木は日々感じたことをノートやパソコンに書き出してきた。「頭の中の整理をしたり、モヤモヤを吐き出す時に、話すと同じくらいする」と高校生の頃から続けてきた。大事な発見があるものは何度も見返し、高みを目指してきた。スケート以外にも姉に対しての思いなどを記し、気づきを得ることもあった。

 五輪は毎大会を「集大成」と位置づけてきたが、ついに今季限りでリンクを去る。世界選手権でのラストランへ「残りの期間も変わらずに、スケートに向き合い続け、高みへ挑みにいきます」とつづった。

 今後については帰国後に話すとしている。4月25日には東京・日本橋で「応援感謝パレード」が開催される。出席は未定だが、参加すれば声援を届けたファンへ感謝を伝える場となる。このタイミングで引退を表明したのも「一区切りとなる瞬間をここまで応援してくださった皆さんとともに迎えたい」との思いがあったから。

支えてくれた人たちに、最後の雄姿を届ける。(富張 萌黄)

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