歌舞伎俳優の坂東巳之助が5日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「三月大歌舞伎」(26日千秋楽)の昼の部「加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)」に出演した。

 加賀藩の御家騒動を題材にした名作「鏡山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)」の後日譚。

野ざらしにされた骨が寄せ集まり、亡霊になることから「骨寄せの岩藤」と言われている。桜の花びらが舞い散る「花の山の場」では、局岩藤の亡霊役の巳之助が、ふわふわと舞台上を舞う宙乗りを披露。場内は大きな拍手に包まれた。

 巳之助は局岩藤の亡霊と鳥井又助の2役。いずれも2021年に経験しており、事前の取材会で「身分の高い悪人(岩藤)と身分の低い善人(又助)という、小手先の演じ分けが必要ない対極の役柄。それぞれの役に向き合っていければ」と話していた。また、尾上松緑とのダブルキャストで勤めることに「お兄さんと私で、お客様から同じお値段をちょうだいするので、真摯(しんし)に勤めるだけではなく、それ以上の何かをお見せしたい」と意欲を燃やしている。

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