新生活シーズンを前に、「家電は最初から全部そろえるもの」という常識が変わりつつあるようだ。20~30代の一人暮らしでは、あえて家電を買わずに生活を始め、必要になってから購入する“持たない家電”という考え方が広がっている。

節約や部屋のスペース確保、生活スタイルの変化への対応などを理由に、家電の購入を慎重に見極める若い世代の実態が浮かび上がった。

 調査はSong合同会社が、初めて一人暮らしを始めた、または開始予定の20~30代の男女300人を対象にインターネットで実施。「一人暮らし開始時に最初から購入しなかった家電」を聞いたところ、1位は「テレビ」で46%だった。スマートフォンや動画配信サービスの普及により、テレビが必需品ではなくなっていることが背景にあるとみられる。

 2位は「トースター」32%、3位「炊飯器」27%、4位「掃除機」24%、5位「加湿器」20%と続いた。購入しなかった理由は「使う機会が少なそう」(48%)、「部屋のスペースが限られている」(44%)、「初期費用を抑えたい」(41%)などが多く、生活に本当に必要かどうかを見極める意識がうかがえる。

 一方で、家電を買わなかったことで「困ったことがある」と答えた人は31%にとどまり、「特に困らなかった」は69%だった。

 家電を購入しなかったことによる節約効果については、引っ越し時に回避できた購入費用の平均は5万8000円、中央値は4万5000円だった。また家電関連の月額コストは「一通り所有」で平均5900円、「必要最低限のみ」で4800円となり、一定の節約効果も見られた。

 さらに「生活してから購入した家電」では、1位が電子レンジ(34%)、2位掃除機(28%)、3位電気ケトル(24%)となり、実際の生活の中で必要性を感じてから購入するケースが多いことも分かった。

 調査結果からは、一人暮らしの家電は最初からすべてそろえるのではなく、生活スタイルに合わせて段階的に選ぶという、新しい新生活のスタイルが広がりつつあることがうかがえる。

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