プロボクシングの世界4団体スーパーバンタム級(55・3キロ以下)統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が前WBC&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者で世界3階級制覇王者・中谷潤人(28)=M・T=が5月2日、東京・文京区の東京ドームで防衛戦を行うことが6日、都内のホテルで発表された。

 戦績はともに32戦全勝で井上尚が27KO、中谷が24KO。

 井上尚と並んで記者会見に臨んだ中谷は「昨年の年間表彰式で(対戦呼びかけの)声をいただいてから1年間無敗で来られた。後はチャンピオンになるだけ。最高の試合を見せたい」と意欲を示した。

 WBC世界バンタム級王者だった昨年6月、当時IBF世界同級級王者・西田凌佑(六島)に6回終了TKO勝ちを収めて2団体王座を統一。その後、2本のベルトを返上し、井上尚戦を念頭に世界4階級制覇を目指してスーパーバンタム級に転向した。同12月には井上尚らが参加したサウジアラビアの興行でセバスチャン・エルナンデス(メキシコ)と対戦。相手の強打と粘り強さに翻弄(ほんろう)されながらも3―0判定勝ちで転向初戦を白星を飾った。「この試合で得るものが多かった。それと向き合って、成長した姿を見せて必ず世界チャンピオンになります」と言葉を重ねた。

 2026年になってからは試合で負傷した右まぶたも完治し、練習を再開。M・Tジムでのジムワークに加え、相模原市内に自身が建てた専用の「BIG BANGジム」で練習。さらに週に1度のフィジカルトレーニングで体力強化を図りながら、東京ドーム決戦を目指してトレーニングを実施。

2月下旬には沖縄合宿で体力アップを図り「(井上尚戦に向けて)スイッチを入れてきた」という。

 現在、中谷はWBA、WBC、WBOで世界ランク1位。IBFは3位だが、1、2位が空位のため、実質的には最上位であり、主要4団体全てでトップコンテンダーとなっている。モンスターの弱点など研究したことについて聞かれると「しっかり活路を見いだすパンチはチームと共有しているので、それを体現するために体を作っていくことが大事。さらに(井上尚が)リング上でどう出るか、どういうアクションを起こすかは5月2日でしかわからないので、しっかり対応できる自分自身を作っていきたい」と話した。

 「5月2日は自分のキャリアにとって一番大きな試合となる。井上尚弥という男にしっかり勝って、必ずチャンピオンになります。最高の中谷潤人として、ベストを見せたい」と言葉に力を込めた中谷。会見に出席したルディ・エルナンデス・トレーナーは「井上尚弥に対してKOでは勝てないという(米リング誌での)発言はそうではなく、KOであれ、判定であれ、勝利するという意味で言った。2人が歴史を作る舞台。何があっても言い訳はできない。中谷潤人の才能が輝ける瞬間を信じている」と話した。

誰に対しても真摯(しんし)に対応し、優しい言葉遣いが印象的な好青年だが、この日の中谷は最後まで力強さが際立った。「井上尚弥選手は最強と言われているので、最強の名称をいただきたいと思う」。中谷は今月中旬にも渡米し、ルディ氏のもとで打倒モンスターを目指して強化トレーニングを行う予定だ。

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