プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(31)が座長を務めるアイスショー「羽生結弦 notte stellata 2026」は7日、宮城・セキスイハイムスーパーアリーナで開幕した。東日本大震災発生から11日で15年。

坂本龍一さんが復興への思いを重ねた「八重の桜」を東北ユースオーケストラの生演奏で演じ、希望と祈りを被災地から発信した。羽生さんはメンテナンス期間を経て8か月ぶりに復帰。満員の6500人の前で、新演目を2曲披露した。

 タイトルナンバーの「notte stellata」で、4年連続4度目のショーは始まった。ペンライトの光が、客席で星のように輝いた。続くオープニングで、羽生さんが出演者を代表してスピーチ。マイクを手に、優しく語りかけた。

 「スケーター一人一人が、皆さんにとって少しでも希望の星になれますように。そして15年という時がたったからこそ、より一層あの時同様に一人一人の力を合わせて、皆さんが帰る時に、ちょっとでも輪を感じられるように、絆を感じられるように。そんな公演にしていきたいと思います」

 東北ユースオーケストラの音楽監督を務めた坂本龍一さんの曲で、羽生さんは2つの新プログラムを用意した。生演奏に合わせ、心をつないでいった。前半の最後に滑った「Happy End」はセルフコレオ。

白い衣装で氷上に大の字になってスタートし、独創的な動きやスピンを盛り込んだ。魂を削るように熱演した。

 「補修されているけれども見える傷、みたいなものを少しずつ感じながら、それにまたむしばまれながら。自分が苦しんでいるけれども、最終的には、その傷も全部自分なんだって受け入れながら。演技が終わった後に、次があるよって思えるようなプログラムにしたつもりです」

 大トリで披露した「八重の桜」は2013年の大河ドラマのテーマ曲。坂本さんが激動の時代に強く生きた八重の姿と、東日本大震災後、再生に向けて進む日本の姿を重ねた音楽を、デービッド・ウィルソンさんの振り付けで、強くしなやかに演じ上げた。競技者時代の最後のフリープログラム「天と地と」の続きを表現したと明かした。

 「『天と地と』を滑り終わり、この(プロという)ステージに立って、どういうふうにこれからの人生を生きていきたいか。そして、最終的に僕が演技として、スケートとして、氷の上であったり、皆さんの人生のわだちの中に、何かを残してこれたかな?っていうような。最後一つ一つ、思い出を置いていく、みたいなイメージで作りました」

 休養を経て、8か月ぶりに復帰した。満員の6500人の拍手と歓声に包まれた。「すごく緊張しました。

期待をすごく浴びながら、それに応えたいという気持ちがものすごく強く強くあふれていた。手足が震えるほど緊張はしたんですけど、思いも、そして技術も、ちゃんと込めて滑れたと思います」。氷上で輝く羽生さんの笑顔が、希望の光を照らした。(高木 恵)

 ◆配信 「東和薬品 presents 羽生結弦 notte stellata 2026」はHuluで独占生配信。

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