◆明治安田J2・J3百年構想リーグEAST―B▽第5節 松本3―0札幌(7日・サンプロ アルウィン)

 松本戦は崩してから早いテンポでゴールに向かうという場面を随所に作れて、札幌がやりたいことは伝わってきた。ただゴールを決められないと、耐えながらチャンスを狙う相手にはやられるという、典型的な展開になってしまった。

ボール回しのうまさや技術が高くても、得点につながらないと意味はない。

 前半3分に白井がGKとの1対1からシュートを上に大きく外した場面は、技術より精神的な部分かと。好機が来た時、「よっしゃ」と思ったか「どうしよう」と思うかというと、後者だった。トラップもあいまいだったし、白井の能力を考えたらシュートもあり得ないミス。普段できることができないというのは、メンタルのところが大きい。

 FWというのは何回外しても1点決めたらスターになれるもの。なのにその後も「次は決める」というより「もうミスはできない」というプレーに見えてしまった。確かに決めていれば違った展開になったかもしれないが、個人だけの責任ではない。チームとして「入らなかったかあ」となるのではなく、「とにかくどんどん行け」という空気感を作れていたかと。皆で鼓舞する感じを出していく組織にならないといけない。

 正直、戦術がどうとかの問題ではない。こういう時こそ基本に立ち返るべきだ。

前の選手はボールが出てこなくても動き出し続ける。「出て来そう」という時だけ動いても、ボールは来ないし連動はしていかない。後ろの選手は誰かがボールを持ったらリスクを恐れずに追い抜く。当たり前のことを徹底していかないと、現状打破などできない。

 ボール保持の意識は分かるが「取られたくない」ことを考えるのではなく、まずゴールに向かうこと。安全なコントロールをして安全なパスばかり選んでいては、戦える訳がない。全員が前に進める集団になれるよう、練習から指摘し合って欲しい。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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