将棋の藤井聡太王将=竜王、名人、王位、棋聖、棋王=に永瀬拓矢九段が挑戦する第75期王将戦七番勝負第5局が9日、栃木・大田原市「ホテル花月」で指された。後手の藤井が88手で勝利した。

 あとがなかった本局は序盤から角交換を拒否する動きを見せた。「戦型が捕まれてしまったかなという気がしていた」とすぐさま対応したが、初日はやや劣勢で終了。この日も午前中は苦しい展開が続き「思っていたより苦しいかなという感じがしたけど、仕方ない」と割り切り、指し進めた。形勢がよくなったのは自陣に飛を打った時。事前に用意していた勝負手で「攻めに期待したいと思って」と受けた。その後は一度つかんだチャンスは離さず、持ち時間(各8時間)を1時間23分残して勝利。敗れた永瀬の残りは9分だった。

 1局を終え「序盤の手の組み合わせを工夫しないといけなかった」と反省。シリーズ通算成績は2勝3敗となったが、まだまだカド番であることには変わりない。次局は地元の愛知・名古屋市内で開催されるが「苦しい状況なので、目の前の一局に集中したい」と冷静に語った。

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