組織で昇進して管理職を目指す―。そんな従来型のキャリア観が、IT業界では変化しつつあるようだ。

IT人材の多くが、役職よりも専門的な技術を磨く働き方を志向していることが調査で明らかになった。

 ITエンジニア向け人材サービスを展開するレバテック株式会社は、企業のIT人材採用担当者1000人とIT人材3000人を対象に調査を実施し、その結果をまとめた「レバテックIT人材白書2026」を公表した。

 IT人材に最終的なキャリアの希望を聞いたところ、「技術的な専門性を磨いていきたい」とする技術志向が51.5%で半数を超えた。「上流工程やプロジェクトマネジメントのスキルや経験を積みたい」は32.7%、「管理職として責任範囲を広げたい」は15.9%にとどまり、専門性を高めたいと考える人が多数派となった。

 また、現在管理職に就いていない人に「管理職になりたいか」を尋ねたところ、「ほとんどそう思わない」「まったく思わない」と回答した人は合わせて約6割に達した。理由としては「責任やストレスが増えそうだから」が44.7%で最も多く、「適性がないと感じるから」「技術者としての専門性を磨きたいから」などが続いた。

 一方で、フリーランスという働き方への関心も高まっている。フリーランスに「とても興味がある」「やや興味がある」と回答したIT人材は32.5%で、前年調査より7.3ポイント増加した。特に20代では51.5%と半数を超え、若い世代ほど関心が高い傾向が見られた。

 フリーランスに興味を持つ理由では、「業務する時間や場所を自由に選択したいから」が54.8%で最多となった。また約2割が「管理職になりたくないから」と回答しており、組織内の役職よりも個人のスキルを重視するキャリア観が広がっていることがうかがえる。

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