◆WBC 1次ラウンドB組 米国6―8イタリア(10日・米テキサス州ヒューストン=ダイキンパーク)

 イタリア大金星―。伏兵イタリアが、スーパースター軍団の米国代表を8―6で破る歴史的大勝利で3勝0敗とし、2大会連続の準々決勝に王手をかけた。

優勝候補の筆頭とされる米国は猛反撃もあと一歩及ばず、手痛い初黒星で3勝1敗。イタリアは11日(日本時間12日)に2勝1敗のメキシコと対戦し、勝利すれば4戦全勝と文句なしで突破が決まる。

 2点リードの9回2死一塁。米国代表の主砲ジャッジ(ヤンキース)のバットが空を切り、歴史的勝利を決めた瞬間、イタリアナインは歓喜の列をつくり、はじける笑みでハイタッチで祝福した。

 「最後の打者はジャッジになると確信していた。だって、そういうものでしょう。地球上で最高の打者だから、これは起こり得ること。もう(ブルペンに)左はいなかったけど、我々はそこにたどり着き、知恵を発揮して試合を締めくくった。チームを誇りに思います。人生最高の日の1つになりました」と、セルベリ監督は感無量の表情だ。

 2回2死からティール(ホワイトソックス)が左翼へ1号先制ソロ。この回はホワイトソックス傘下マイナーのアントナチが右中間への1号2ランで続き、リードを3点に広げる。

4回にはカグリオンが右翼への1号2ランで追加点。プッチーニのオペラ「トゥーランドット」の名曲「誰も寝てはならぬ」が豪華けんらんに響き渡った。4回までの3本塁打で若いチームが流れに乗った。

 6回は相手のミスに乗じて3点を奪い、手堅く犠飛を決めるなどしたたかさもみせ、一時は8―0と圧倒的な展開に。守っては先発ロレンゼン(ロッキーズ)が67球の熱投。4回2/3を投げ、2安打無失点と好投。6回以降じわじわ反撃され、2点差とされるが、最後は米国の猛反撃を退けた。

 「3種類の直球系がうまく機能した。相手が追いかけてくるように、しっかりゾーンに投げることを心がけた。あの強力打線に逃げては勝ち目はない。聖書には、苦難の中で喜びなさいと書かれています。苦悩は忍耐と根気を育てます。

スポーツにおける挑戦は、どんなに劣勢でも乗り越えられるか、ですから」とロレンゼン。「明日また試合がある。でも、この勝利は確かに次のレベルに進む大きな一歩です」と喜びを口にした。

 1938年にサッカーW杯連覇を達成したチームカラーの青「アズール」がイタリアスポーツのナショナルカラー。残すは2勝1敗のメキシコとの最終戦。2大会連続の準々決勝を目指すダークホースが“アズール旋風”を巻き起こす。

編集部おすすめ