学習塾を選ぶ際、保護者や生徒が重視するのは立地や費用だけではない。実際に教える「先生の質」は、塾選びの大きな判断材料の一つとされる。

では、塾の先生には具体的にどのような資質が求められているのだろうか。塾経験者への調査から、指導者に対する期待の実像が見えてきた。

 株式会社NEXERと株式会社桑原塾による調査で「塾の先生に求められる資質」に関してアンケートを行った。調査は2026年2月24日から3月5日にかけてインターネットで行われ、塾に通った経験、または子どもを通わせた経験がある全国の男女300人から回答を得た。

 塾の先生に最も求めるものを聞いたところ、最も多かったのは「教え方のうまさ」で44・0%だった。次いで「熱意・やる気を引き出す力」が21・3%、「合格実績・指導経験」が12・0%と続いた。知識の豊富さだけでなく、理解しやすく伝える力や生徒の学習意欲を高める力が重視されていることがうかがえる。

 また、「良い先生だと感じた具体的なエピソードがあるか」との質問では、23・3%が「ある」と回答した。約4人に1人が印象に残る指導体験を持っている計算になる。寄せられた内容では「理解できるまで付き合ってくれた」「やる気が下がったときに柔軟に対応してくれた」など、生徒一人ひとりに向き合う姿勢を評価する声が多かった。

 さらに、塾の先生と学校の先生で求める役割に違いがあるかを尋ねたところ、55・7%が「違いがある」と回答した。学校の教師には生活指導など幅広い役割が期待される一方、塾の先生には学力向上や志望校合格など成果に直結する専門的な指導を求める意識が強いことが分かった。

 一方、塾の先生から受けた影響が現在も役に立っていると答えた人は14・7%だった。割合としては多くないものの、学び方や物事への向き合い方など、長期的に影響を受けているケースも見られた。調査結果からは、塾が単なる学習の場にとどまらず、生徒の姿勢や考え方にも影響を与える存在であることがうかがえる。

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