大相撲春場所5日目(12日、エディオンアリーナ大阪)

 序二段で西15枚目・許田(二子山)が第63代横綱のしこ名を継いだモンゴル出身で西同8枚目・旭富士(伊勢ケ浜)に惜しくも敗れ、2勝1敗となった。

 幕下経験もある23歳が意地を見せた。

立ち合いで鋭い出足から一気にもろ差しとなり、土俵際まで後退させた。最後は逆転の上手投げに屈したが、“史上最強の新弟子”と称される逸材に大健闘。先場所や今場所の映像を見て研究し、師匠の二子山親方(元大関・雅山)からも「持ち味の立ち合いで思い切り走れ」と助言を受けて臨んでいた。「立ち合いだけ集中して、思い切り当たろうと思っていた。昨日からずっと考えていた」と明かした。

 旭富士とは同学年。向の岡工高時代、旭丘高の旭富士とは同じ神奈川県で2度対戦し、1勝1敗だったという。「入門する前から注目されていたので。当たるとなったら絶対勝ちたいと思っていた」と心待ちにしていた再戦だった。前日はSNSを通じて「許田は厳しいんじゃないか」などと黒星を予想する複数の投稿が目に入り、「絶対勝ってやると思った」と闘志を奮い立たせた。

 土俵下では師匠の二子山親方が見守っていた。「親方の前で勝ちたかった。

投げが来ると頭では分かっていたけど、力が強かった。まわしを引っ張られて、体が浮く感じが最初から分かった」。白星を見せることはできなかったが「あとちょっとだったので、自信になる。自分がやれることは全部やったので」。敗戦にも表情は晴れやかだった。

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