退職時に会社へ伝える理由と、実際の退職理由の間には大きな隔たりがあるようだ。1年以内に退職したビジネスパーソンを対象にした調査では、多くの人が本音の退職理由を伝えないまま職場を去っている実態が明らかになった。

 株式会社ハッカズークは、1年以内に退職した20~59歳の574人を対象に、「退職理由の本音と建前に関する実態調査」を実施した。

 調査によると、退職者の88%が会社に伝えなかった本音の退職理由があると回答した。会社に伝えた建前の理由としては「家庭の事情」が48%で最多となり、「別の業界にチャレンジしたい」が40%で続いた。しかし、本音の理由では「家庭の事情」は13%、「別の業界にチャレンジしたい」は18%にとどまり、建前との大きな差が見られた。

 本音の退職理由を伝えなかった理由では、「上司に理解してもらえないと思ったから」が54%で最多となった。一方、本音を伝えた理由では「話を理解してくれる上司だったから」が56%で、上司との関係性が退職時のコミュニケーションに大きく影響していることが示された。

 また世代別では、20代の退職者で「社風・風土が合わない」と回答した割合は22%、「成長の実感がなかった」は17%となり、いずれも30代以上の回答割合の約8.5倍に上った。さらに20代が本音を会社に伝えなかった理由の最多は「上司に話しても理解してもらえないと思ったから」で65%だった。

 加えて、退職者の89%は、退職理由の問題が未解決のままでは再入社に対して消極的と回答した。企業にとっては、退職理由の背景を把握し組織改善につなげられるかどうかが、人材の流出防止や将来的な再雇用の可能性にも影響することが示唆されている。

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