株式会社ベネッセコーポレーションの妊娠・出産・育児事業を展開する「たまひよ」は、2025年秋に全国の乳幼児を持つ父母2062人を対象に、妊娠・出産・育児に関する調査を行った。

 本調査はコロナ禍の2020年秋に開始し、今年で6回目。

変化する妊娠・出産・育児環境にあわせて、父母の最新意識・実態を調査・分析。妊娠・出産をしやすい社会づくりに向けた発信を行うことを目的としている。

 2025年6月の「年間出生数70万人割れ」の報道は、本調査でも、母親・父親の約半数が「最も印象に残ったニュース」に挙げており、社会全体で“出産・育児をめぐる不安”が広がっていることがうかがえる。そのなかでも母親が注目したニュースとして「産後ケア」は2番目に多く、約4割が関心を寄せている。一方で、母親の7割以上が「出産・育児がしやすい社会ではない」と回答。“産み育てにくさ”が強まる今、産後ケアは「家庭任せでは解決できない支援」としてニーズが高まっている。

 産後ケアとは出産後、慣れない育児に疲れてしまいがちな母親のために、育児の支援や心身のケアをするサポート。行政や民間でも、産後ケア事業として支援の輪が広がっており、母子の健康促進のために重要なケアとして、注目されている。「産後ケア」という言葉の認知率は非常に高く、母親は9割台半ば、父親は8割台半ば。一方で、母親の利用経験・予定は3割程度にとどまる。世帯年収別にみると、高年収層ほど利用率が高く、情報・経済面の格差が推察される。

 今回の調査では妊娠・子育ての「チーム」として最も多いのは配偶者・パートナーだった。

また都市部を中心に、自宅で産後をのりきる傾向も進み、2025年は「里帰りした」が3割強。「最初から里帰りを計画しなかった」が約6割を占め、ここからは父母とその親族中心の育児になっていることがうかがわれる。母親自身の「出産・育児がしやすい」との実感は低く、約7割が「そう思わない」と回答。父親でも約半数が同様だ。またその最大の理由は、経済的な理由である傾向は調査開始以降、大きく変わらない。このような、父母の心理的・経済的不安が強い点も、産後ケアへの関心が高かった背景だと考えられる。

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