◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)挑戦者決定戦10回戦 同級1位ノニト・ドネア―同級4位・増田陸 ▽WBO世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者アンソニー・オラスクアガ―同級7位・飯村樹輝弥 ▽WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ノックアウト・CPフレッシュマート―同級2位・岩田翔吉 ▽WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・松本流星―同級4位・高田勇仁(3月15日、横浜BUNTAI)

 前日計量が14日、横浜市内のホテルで行われ、WBA世界バンタム級挑戦者決定戦で激突する同級4位・増田陸(帝拳)と元世界5階級制覇王者の同級1位ノニト・ドネア(フィリピン)がともにリミットを100グラム下回る53・4キロでクリアした。増田は43歳のレジェンド、ドネアの「情熱の炎」を「冷静に消火する」と世界王座挑戦権獲得を誓った。

トリプル世界戦のWBC世界ライトフライ級2位・岩田翔吉、WBA世界ミニマム級王者・松本流星(ともに帝拳)ら全選手も計量をパスした。

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 増田は、43歳のレジェンドの目の奥にオーラを感じたという。「ボクシングの情熱の炎が燃えているのが見えた」。計量後のフェースオフは約12秒間。ドネアはかけていたサングラスを外し、視線を重ねた。最後はドネアから右手を差し出して握手。ドネアが左手を胸に当て敬意を示すと、増田は口を真一文字に結んで小さくうなずき、腰の横で両拳を握り締めた。「その(目の奥の)炎の中に突っ込むのか、炎を消すのか。自分は冷静に消火したいと思います」。落ち着いた表情で語った。

 帝拳ジムの先輩でもある元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏の「神の左」の継承者・増田の武器は、一撃必殺の左ストレート。ドネアの武器は、幾多の王者を沈めてきた代名詞・左フックだ。

軌道の異なる左拳の交錯に「先に当てるのか、後の先を取るのか。そこはリングに上がってから冷静に判断したい。慎重に、果断にいきたいと思う」と話すと、「タイミングを制するという意味でも、1ラウンドからしっかり自分のペースで支配していきたい」と展開を描いた。

 勝負メシはうなぎ、カキのバター炒め、鹿肉。「鹿は最近よく食べる。栄養素もあるし、食べやすい。普通のお肉と比べても、身になりやすい感覚がある」。自炊のジビエ料理で、リカバリーを図る。

 挑戦者決定戦ながら、トリプル世界戦が並ぶ興行でメインイベントに抜てきされた。「この試合をクリアして、内容で世界に挑戦できるということをしっかりアピールして、次につなげたい」。左ストレートでレジェンドを一直線に射抜いた先に、世界王座挑戦への切符が待っている。(勝田 成紀)

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