大相撲春場所7日目(14日、エディオンアリーナ大阪)  

 新小結・熱海富士が、大関・安青錦を上手投げで破って4勝目を挙げた。安青錦は2連敗で4敗目を喫し、場所後の横綱昇進が絶望的となった。

トップは1敗で横綱・豊昇龍、関脇・霧島、高安と平幕の隆の勝、琴勝峰、豪ノ山の6人が並ぶ。

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 立ち合いの進化に熱海富士の成長が見えた。腰が落ちて187センチ、197キロの大きな体が生きるようになった。右のかち上げから左をすくった。右を差し込むとかいな(腕)を返して安青錦の上体を起こした。首投げは2度目は食わない。胸を合わせて引き付けて堂々と投げた。

 大きな体を生かした相撲を取れば立派な大関候補だと思っていた。以前は腰が高い立ち合いから大きな腹を出しながら前に出た。脇も甘かったので懐に入られ、丸い土俵を使った土俵際の逆転技で逃げることもあった。器用さが成長の妨げになっていた。先場所あたりからしっかり腰が落ちるようになった。

あの大きな体は玉錦さんや鏡里さんを彷彿(ほうふつ)させる。

 安青錦は相撲の難しさ、厳しさを初めて経験している。場所後の綱取りが絶望的になっても明るい未来が待っているのは間違いない。全てを肥やしにして乗り切ってほしい。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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