◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)挑戦者決定戦10回戦 ●同級1位ノニト・ドネア―同級4位・増田陸〇(3月15日、横浜BUNTAI)

 WBA世界バンタム級挑戦者決定戦で、同級4位・増田陸(28)=帝拳=が元世界5階級制覇王者の同級1位ノニト・ドネア(43)=フィリピン=を破り、WBA王者への挑戦権を獲得した。ドネアは日本のリングで2019年11月と22年6月の井上尚弥(大橋)戦、昨年12月の堤聖也(角海老宝石)戦に続き4連敗となった。

 増田が伝家の宝刀・左ストレートで世界王座に王手をかけた。左フックを武器に世界5階級を制覇したドネアを相手に「真剣の斬り合いみたいな試合になる」と挑み、WBA王者への挑戦権を獲得した。

 レジェンドを踏み台に、世界へ駆け上がると決めていた。昨年6月8日、WBA11位のバンケス(ベネズエラ)に左ストレート一撃で初回KO勝ち。その6日後、ドネアがWBA暫定王座を獲得すると、所属ジムの本田明彦会長に対戦を直談判した。今年1月上旬、本田会長から電話で「ドネアとやるか?」と打診され「やらせてください」と即答。迷いはなかった。

 昨年11月の前戦ではカルデロン(メキシコ)に5回負傷判定で勝利したが「バランスが良くなかった」。頭の位置、前の手(右手)の使い方、足の幅、相手に対してのポジショニング。細部の一つ一つを、大和心トレーナー(50)とともに徹底的に見つめ直し「さらに深いボクシングができるようになった」という。

 WBA正規王者・堤聖也(30)=角海老宝石=とは、23年8月のデビュー4戦目で対戦。当時の日本王者・堤に挑んだが、判定で敗れた。

増田にとって、プロキャリア唯一の黒星だ。WBAには休養王者アントニオ・バルガス(29)=米国=もいるが、堤への挑戦が実現すれば王座とリベンジを懸けた一戦になる。

 ジムの先輩でもある元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏の「神の左」の継承者として、戦国の同級で世界を目指す。古今無双の切れ味を誇る名刀・左ストレートを武器に、天下取りへと踏み出す。

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