◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)挑戦者決定戦10回戦 同級1位ノニト・ドネア―同級4位・増田陸▽WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者ノックアウト・CPフレッシュマート―同級2位・岩田翔吉▽WBO世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者アンソニー・オラスクアガ―同級6位・飯村樹輝弥▽WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・松本流星―同級4位・高田勇仁(3月15日、横浜BUNTAI)

 WBO世界フライ級タイトルマッチが行われ、挑戦者の同級6位・飯村樹輝弥(28)=角海老宝石=は、王者アンソニー・オラスクアガ(27)=米国、帝拳=に9回TKOで敗れ、世界初挑戦で王座奪取はならなかった。オラスクアガは5度目の防衛に成功し、米国の「プリンセサ(オラスクアガの愛称)」は念願だったWBO記念リングを獲得した。

 飯村は序盤からオラスクアガの強烈なパンチをくらう展開に。粘り強く耐え続けてきたものの、7Rに右、左とパンチをくらうとダウン。9回には左フックをもらったところでレフェリーが試合を止めた。

 飯村とオラスクアガは当初、昨年12月17日に対戦する予定だったが、飯村が肋骨を負傷したため辞退。当初は強行出場も考えたが、妻でトレーナーも務める元アマチュアボクサーの真成美さん(28)が「試合が終わって『実は折れていました』と言えば美談になるが、美談を求めても意味はない。確実に勝つために、今は絶対やる必要ない」と説得。1週間弱、夫婦で連日朝方まで話し合い、苦渋の決断を下した。「一度流れたものがまたこうやって話が来て、本当にツイてるなと思う」。わずか3か月後に再び世界挑戦のチャンスをつかんだ試合だった。

 角海老宝石ジムでは、小堀佑介会長(44)が08年5月に世界的にも層の厚いライト級でホセ・アルファロ(ニカラグア)を3回TKOで下してWBA王座を獲得。小国以載(37)は、16年12月に22勝22KOの強打者ジョナサン・グスマン(ドミニカ共和国)を下してIBF世界スーパーバンタム級王座を獲得。堤聖也(30)は24年10月に井上拓真(大橋)を下してWBA世界バンタム級王者となった。

 飯村は「不利と言われてきた中で、小堀会長、小国さん、堤さんが『角海老魂』で覆して勝ってきた。ここ(公開練習)に来る前も小堀会長の試合を見て、こういう試合をしてきたんだなと改めて思った。小国さんもハードパンチャーのグスマンに勝って、堤さんも最強の兄弟に勝った。先輩たちが残してきたものを、自分も体現したい」。先輩たちから受け継がれてきた「角海老魂」を胸に果敢に挑んだが、世界の頂点という夢は持ち越しとなった。

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