◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)挑戦者決定戦10回戦 同級4位・増田陸 (8回TKO) 同級1位ノニト・ドネア●(3月15日、横浜BUNTAI)

 WBA世界バンタム級挑戦者決定戦で、同級4位・増田陸(28)=帝拳=が元世界5階級制覇王者の同級1位ノニト・ドネア(43)=フィリピン=を8回TKOで下し、WBA王者への挑戦権を獲得した。

 増田は前の手(右手)をうまく使い、強い左につなげていた。

序盤はドネアを警戒して、むやみに攻めずに我慢していた。それが奏功したのか、中盤以降はほぼラウンドを支配していた。ドネア戦は増田自身が希望したもので、試合が決まってから、いろいろな面で成長したと思う。テクニック、メンタルとすべてがレベルアップしてリングに臨んだはずだ。

 元5階級制覇王者のドネアからのKO勝ちは、ただの1勝ではなく、ものすごく価値のあるものだ。何より本人の自信が一番の収穫だろう。中盤から左のタイミングが合い始めて、もうすぐKOになるのではと思った直後、ドネアサイドからタオルが投げ込まれた。ダウンを奪った左からは、何か覚悟みたいなものが感じられた。世界挑戦は近いだろう。どのチャンピオンに挑戦するかは分からないが、次に大きな期待を抱かせる白星となった。(山中慎介、元WBC世界バンタム級王者)

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