大相撲春場所8日目(15日、エディオンアリーナ大阪)

 東前頭10枚目・豪ノ山が西同16枚目・金峰山を押し出し、1敗をキープした。大阪・寝屋川市出身の27歳が、ご当所場所で初Vを狙う。

横綱・豊昇龍は東前頭4枚目・大栄翔にはたき込まれ、先場所に続いて金星を配給して2敗に後退。安青錦、琴桜の両大関も敗れて横綱、大関陣が総崩れとなった。1敗のトップは関脇・霧島と平幕の隆の勝、琴勝峰、豪ノ山。2敗で豊昇龍、関脇・高安、平幕・琴栄峰が追う。

 豊昇龍の張り差しの立ち合いに疑問が残った。大栄翔の当たりを止めようとしたのかもしれないが、豊昇龍の動きも止まった。突き押しの応酬から一瞬、腰が入ってしまい、慌てて前に出ようとして倒れた。

 何度も張り差しをやめるように書いてきたつもりだ。立ち合いは体をぶつけ合ってこそ後の流れを作ることができるのだ。張り差しは一度、動きが止まり、後の展開が進まなくなる。豊昇龍は何度も張り差しで墓穴を掘ってきたではないか。癖になっているのだろう。

名横綱の千代の富士さんに張り差しという言葉はなかった。いつも激しく当たって前まわしを取っていた。

 豊昇龍が2敗になって先が見えなくなった。以前は荒れる春場所といえば場所の前半だったが、今場所は15日間を通して荒れる春場所になりそうな予感がする。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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