大相撲春場所9日目(16日、エディオンアリーナ大阪)

 15日に肺炎で亡くなった元大関・若嶋津の日高六男さんの愛弟子である十両・島津海(放駒)が取組後、涙で悲しみに暮れた。「思い出すことが多すぎる。

気持ちの整理が出来ていない」と言葉を詰まらせた。同じ鹿児島出身でしこ名をもらった。「温かく愛のある人だった。『引いて勝つなら前に出て負けろ』と言われていた。定年後も師匠の存在が一番の原動力だった」という。

 この日は同・錦木(伊勢ノ海)に正面からぶつかった。右を差して、左で巻き替えようとしたところを起こされて寄り切られた。7連敗で7敗目を喫したが、師匠の教えに忠実に元小結へ真っ向勝負を挑んだ。

 8日目には締め込みをカナリア色から「若島津グリーン」と同じ緑色に変えていた。実は悲報を知ったのは取組後で「普段は連敗しても普段は締め込みを変えようと思わないが、今回は変えた」。師匠との絆からか直感が働き、変更を決断させたという。取り直しの末に敗れた。

宿舎に戻り若嶋津さんの妻で元歌手の高田みづえさんから力尽きたことを聞いた。「最後に締め込みを変えたことで師匠とのつながりを感じた」と言葉を震わせた。

 場所前の2月19日に千葉県内の病院を見舞った。連敗が続いているが「師匠なら『大丈夫だから』と声をかけてくれるはず」。苦しい状況も師匠とともに戦っていく。

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