大相撲春場所9日目(15日、エディオンアリーナ大阪)

 東前頭6枚目・一山本は1分40秒超えの熱戦の末、西同7枚目・伯乃富士に上手ひねりで逆転負けした。15日に元大関・若嶋津の日高六男さんが肺炎のため69歳で死去。

一夜明け、先代師匠への感謝の思いを胸に土俵に立ち、弟子は教えの通り土俵際まで前に攻めたが白星は届けられなかった。関脇・霧島は東前頭4枚目・大栄翔を突き落とし、平幕の琴勝峰、豪ノ山とともに1敗で首位を守った。横綱・豊昇龍は西前頭4枚目・隆の勝を寄り切り、両者が2敗で並んだ。

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 霧島の立ち合いの踏み込みが展開を有利にした。低い当たりから序盤に圧力をかけた。大栄翔に下からはね上げられ、突き飛ばされても牛若丸のように横に跳んで突き落とした。危なげない相撲で、下がりながらも下半身は安定していた。あの勝ち方ができるのは好調な証し。序盤の圧力が全体的な余裕につながった。体調の良さが自信につながっているようにみえる。

 9日目で1敗は今後を有利に運べる。あと2番、落としても12勝3敗の優勝ラインに踏みとどまれる計算だ。

2場所連続11勝を挙げており、今場所優勝すれば、一気に飛び越えての大関復帰という可能性も出てくる。課題は魔が差した時の立ち合いの変化だろう。簡単に勝とうとすると墓穴を掘る。霧島には過去、何度かあった。立ち合いの変化は印象を悪くする。優勝しても大関昇進の条件である相撲内容に疑問符がつくこともある。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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