米シンクタンク「CSIS」は17日までに、イランとの戦争における作戦費用の推計を公表した。国防総省が議会に報告した「開戦から最初の6日間における作戦費用が113億ドル(約1兆6950億円)に達した」との数値を基に推計した。

その結果、戦争開始12日目までの費用は約165億ドル(約2兆4750億円)に達した可能性があることが判明した。

 今回の攻撃は、出撃回数、投下兵器数、攻撃目標数などの詳細が比較的公開されていた過去の紛争とは異なり、公開されている作戦データが限られ、詳細情報はほとんど公表されていない。そのため、リポートでは、過去の作戦経験や既知の兵器コストを基に推計を行った。

 現代の戦争は、精密誘導兵器や長距離ミサイルを大量に使用するため、短期間でも非常に高額な費用が発生する。初期段階では通常、巡航ミサイル、長距離スタンドオフ兵器、精密誘導爆弾といった長距離兵器が多く使用され、戦争初期の数日間における作戦費用を大きく押し上げる。

 国防総省の報告によると、米軍は最初の数日間で約2000以上の目標を攻撃。過去の作戦データが示す「平均して1目標あたり約1.3発の兵器が使用される」という比率を適用すると、最初の数日間で約2600発の兵器が使用された可能性がある。初期攻撃は主として、防空システム、指揮統制施設、通信ネットワークを無力化することを目的としている。これらを破壊により、後続の航空作戦をより安全に実施できるようにする狙いがある。

 初期段階では高価な兵器が多く使用されるが、作戦が進むにつれてJDAM(統合直接攻撃弾)などを使うなど、安価な誘導爆弾へと移行する傾向がある。このため、戦争の進行に伴って1日あたりの作戦費用は低下する可能性がある。だが、戦争費用の計算では消費したミサイルや爆弾を後に補充するために再調達する必要があり、使用時点だけでなく、将来的な「兵器補充の費用」も発生する。

 今回の2・5兆円(165億ドル)という推計が戦争におけるすべての費用を示すものではないと指摘。推計には、長期的な兵力展開費、装備損失、医療費、退役軍人費用といった多くの関連費用が含まれていない。今後、戦争が長期化した場合、最終的な費用はさらに大きくなる可能性があると結論づけている。

編集部おすすめ