今季限りで現役を退くことを表明していたノルディックスキー複合で五輪3大会連続メダルの渡部暁斗(北野建設)が17日、羽田空港に帰国し、取材に応じた。

 ―今の率直な気持ち。

「ほんとに感無量という感じですね。最後の試合に向けても、ジャンプチームとかコンバイトチーム、(ジャンプチームとは)たまたま一緒の会場だったっていうのもありましたけど、もうこれでもかっていうぐらい、いろんなサプライズ、プレゼントもらって。自分がこんなにもらってもいいものなのかなっていうぐらい、一瞬一瞬がすごく素晴らしい瞬間でたくさんの愛と敬意をすごく感じた最後の1日だった。言葉に言い表せられないぐらいうれしかったです」

 ―最後の試合は。

「盛大に祝われながら試合をしていたので、正直、まったく集中してなかったですね。スーツも特別なジャンプスーツでしたし、薄い生地で、ほんとに通気量もすごく多くて、飛んでいくスーツじゃないけど、これで楽しんできてくれっていう風に言われて渡されて。走りの方も、とにかく周回遅れを食らって途中棄権にならないように、3週目まではしっかり走って、4週目は沿道にいる各国のスタッフ、コーチとかと挨拶を交わしながら1周回って。1日楽しませてもらいました」

 ―家族も見にきていたが。

「なかなかヨーロッパまで来てもらえる機会っていうのは日本の選手は特に少ないですし、簡単に来れる場所でもないので。でも、最後に小さい子3人連れてノルウェーまで来てくれて、最後の姿を見届けてもらえて、本当にそれも嬉しかったし、ありがたかった」

 ―競技人生を振り返って。

「ほんとに幸せな競技人生だったなと思います。もうそれ以上のことはない。

自分のことに一生懸命だっただけのはずなんですけど、それが誰かに対して何か影響を与えられたのかなっていうのを最後に感じられて、そういう周りからの気持ちみたいなものを最後たくさん感じて終われたので、ちょっと幸せだなって気がしました」

 ―長く続けられた理由は。

 「好奇心が1番大きいかなと思います。競技に対する探求の気持ちだったりとか。でも、ただただ同じことを繰り返すだけじゃなくて、試行錯誤繰り返して良くなるだけじゃなくて、悪くなることも含めて、いろんな面を見てみたいっていう好奇心を持ち続け続けられた。没頭できることに出会えて、ありがたかったですし、それが長く続けられた理由かなと思います」

 ―今、競技者の渡部暁斗に声をかけるとしたら。

 「正真正銘のバカ野郎」

 ―今後は。

「まずは家族との時間をまずは楽しみながら、それから少しゆっくり考えたいなと思っています」

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