大相撲 ▽春場所10日目(17日、エディオンアリーナ大阪)

 横綱・豊昇龍が小結・若元春を寄り倒し、2連勝で勝ち越した。昨年は新横綱で途中休場と屈辱を味わった春場所で、昇進7場所目の初優勝へトップと1差の2敗を守った。

関脇・霧島は西前頭4枚目・隆の勝を引き落とし、東同10枚目・豪ノ山も東同12枚目・朝紅龍をはたき込んで、ともに1敗をキープした。霧島、豪ノ山が首位で並び、1差で豊昇龍、平幕・琴勝峰が追いかける。

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 相撲界には「押し相撲は乗ってくると、手がつけられない」という通説がある。私の現役時代なら富士桜さん、大受さん、麒麟児さんがそうだった。豪ノ山も乗っている。“ゾーン”に入っているといえる。

 1度目の立ち合いがポイントだった。朝紅龍が左に変化したものの、行司から「待った」がかかった。成立していれば、違う景色が見えていたかもしれない。2度目の立ち合い。真っすぐ当たるしかなかった朝紅龍を突き放して、先手を取った。土俵際に追い込まれても余裕ではたき込みを決めた。

乗っている時は運も味方してくれる。何をやっても勝ててしまうのだ。

 11日目は霧島との1敗対決が組まれた。今場所の優勝を占う大事な一番。豪ノ山の立ち合いを霧島も低く受け止めなくてはならない。小手先でかわそうとするなら大関には戻れない。立ち合いが明暗を分ける。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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