将棋の第53期女流名人戦予選決勝が18日、東京・渋谷区の将棋会館で行われた。後手の磯谷祐維女流初段が大島綾華女流二段に104手で勝利し、初の女流名人リーグ入りを決めた。

 得意の一手損角換わりで「自分らしくのびのび指せた」と回想。「予選は勝ち抜けないのかなという気持ちが大きかった」と笑み浮かべた。

 13日の女流王位戦挑戦者決定戦に続く、2003年1月生まれの同学年対決。長年のライバルに挑決では敗れ、感想戦後に涙した。「挑戦したかった気持ちもあったけど、(所属するLPSAの)中倉(宏美)さん、島井(咲緒里)さんをタイトル戦に連れて行きたいという気持ちも同じくらいあった。負けてしまって、期待を裏切ってしまった」という思いの表れだったという。

 それから5日。「負けて気持ちはつらかったけど、(所属する)LPSAの中倉(宏美)さん、島井(咲緒里)さんが支えてくれて、立ち直れた。島井さんが『応援できる喜びをくれてありがとう』と言ってくれた。今日は前を向いて、明るく来られた」と周囲の支えに感謝。この日は勝利し、所用で会館に訪れていた中倉と抱き合って喜びを分かち合った。

 「自分の人生が将棋」と期間中も研究会、大会と将棋漬けの日々。

「普段から将棋以外することない。負けたときは将棋を指してリフレッシュする。自分の中で将棋しかない思いがある。勉強があまり得意ではなくて将棋で勝ってなんとか生きていられる」と語った。

 将棋以外では「湯船に漬かること。銭湯に行ったり、温泉に入ったりが好き」と磯谷。岐阜出身で「(入浴剤は)森林の香り。東京にいると、木の香りをかぐことがないので」と明かした。

 女流名人リーグが決まり「9局指せるのも大きい。去年は予選決勝で敗れてしまったので、まずはリーグ入りできてうれしい気持ち」と笑顔。初手合いとなる福間香奈女流五冠、中井広恵女流六段との対局を心待ちにし「2時間のチェスクロックが一番力が出やすい。しっかり勉強して、上を向いた戦いにできたら」と意気込んだ。

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