日本バレーボール協会(JVA)は18日、海外出身の有力女子選手が日本国籍を取得する際に、担当者が虚偽の上申書を作成していたと明らかにした。組織としての関与は否定する一方で、ガバナンスに問題があったことを認め「大変厳しく受け止めている」との声明を出した。

関係者によると、上申書は事実と異なる内容で法務当局に提出された。日本協会の川合俊一会長(63)は19日に会見する予定。

 バレーボール界に再び激震が走った。女子選手の国籍変更の手続きを巡り、24年6月に事実とは異なる上申書が、法務局に提出されていたことが判明した。協会は昨年の会見で虚偽の内容を含んだ文書の作成を認め、担当者らを処分していたが、上申書は「提出されなかった」としていた。川合会長は「虚偽の文章を出せという指示は絶対にしません」と組織的な関与を全面否定した。

 上申書は国籍取得の際に特定の事情を国に説明するもの。同選手は日本人男性と結婚し、23年1月から手続きを開始し、協会は申請の支援にあたった。その中で、同選手がオフに出生国に長期間滞在したことが国籍取得にネックになっていた。複数の関係者によると、協会の担当者が出生国に滞在した期間をチームによる海外出張命令だったことにして、要件の緩和を試みたという。

 協会は当初、選手の所属チームが拒否したため、上申書の提出は「取り下げた」とした。虚偽の文書作成に関わったマーケティング本部長をけん責、川合会長ら幹部は給与の一部を返納した。

しかし複数の関係者によると、担当者は無断で上申書の作成を続け、24年6月12日付の上申書を地方法務局支局に提出した。上申書作成に関わった一人は、川合会長と作成にあたってコミュニケーションを取っていたとしている。

 一連の出来事に「怒っている」と話した川合会長は19日に会見する予定。組織の脆弱(ぜいじゃく)性に起因するとし、協会内でヒアリングを進め、今後の改善を図る方針だが、前会長はビーチバレーの手続きを巡り、協会担当者が診断書を偽造して解職になっている。「誠実に行動していく」と川合会長は話した。

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