国内女子プロゴルフツアー4勝を挙げ、24年から米ツアーを主戦場とする吉田優利(エプソン)がスポーツ報知の単独インタビューに応じた。出場25戦でトップ10入り1回だった昨季を「無味無臭な1年」と振り返り、初優勝を目指す今季へ「課題を近道せずに1つずつクリアすること」と抱負。

19日開幕のフォーティネット・ファウンダーズカップ(カリフォルニア州・シャロンハイツG&CC)で今季の米本土初戦に臨む。(取材・構成=星野 浩司)

 ―今季は3試合に出場し、2試合で予選通過。最高順位はホンダLPGAの24位となっている。

 「まずまずかなと思う。もっと直さなきゃいけないところや、課題はたくさんある。やらなきゃいけないことを近道せずに、1つずつクリアすることが必要。中国(ブルーベイLPGA)では予選落ちしたけど、私はショットが右にいくミスは許容が大きい。右にいっていればいいという気持ちがあるので、そこまでネガティブではない。深く考えずに帰ってきました」

 ―コンディション面は。

 「アジアとはいえ、移動も近くはない。もちろん毎日、毎週疲れるけど、みんなそれをこなしてる。そういうことは考える時間もないし、それでもやらなきゃいけないと気持ちを強く持って考えています」

 ―米ツアー本格参戦3年目を迎えた。

 「もう3年目か…とは思います。早いとかはない。毎年充実した年を送ってきたつもりなので、一日も無駄じゃなかったと思います」

 ―1年目の24年は異国の環境面に苦労していた。昨年感じた充実感や成長は。

 「ツアーを1周回って、ここは抜かなきゃいけない、ここはしっかりやった方がいいとか、去年はリズムが分かる1年だった。今年も引き続きやっていきたい。ゴルフに関しては、スコアに見えないけどあまり良くないとか、逆にスコアは悪いけど感覚は良かったとか、比例しなかったラウンドが多かった。悪いなりにいいスコアをまとめたらいいけど、自分が調子いいと思う時にいいスコアを出したい」

 ―昨季はダウ選手権で6位に入り、CMEポイントランク73位でシード権を得た。

 「去年は良くもないし、悪くもない。特に印象がない年だった。もちろん、カテゴリー1でプレーしてるけど、成績が悪かった1年目の方が思い出や印象に残る場面が多かった。1年目に比べて2年目にしっかり成績をあげたのは絶対に前進しているし、いい風にとらえているけど、そこを求めてるのではない。

無味無臭みたいな1年だった」

 ―どんなところに壁や課題を感じたか。

 「具合が悪くなったり、熱が出たりすることが多かった。特に、マレーシア(メイバンク選手権)は38度くらい熱が出た。あの試合は予選落ちがなくて4日間やるしかないので、つらかった。もう少しできたかな、と悔しさもある。思いっきりゴルフができる回数の方が多いけど、しっかり20数試合を熱が出ず、風邪をひかずに出るのはすごい難しい。気をつけているけど、長距離移動したりして、思った以上に疲労はたまっていたり、空港は人が多いし、気をつけることが多い。そういう部分も気をつけてから、やっと100%の準備の状態で試合に臨める。やっているつもりだけど、なかなか体がついてこなかった部分があったので、そこは今年はうまくいったらと思う」

 ―体調管理で意識していることは。

 「基本は寝ることしかできない。みんな毎週疲れているし、熱があったり、風邪をひくことも多いと思う。気をつけていてもなっちゃうので、そこは仕方ないけど、なるべく風邪の週をゼロにすることを目指したい。

夜8時とか早く寝て、睡眠をしっかり取ったり、水をしっかり飲むとか、基本的なことをやっていくしかないですね」

 ―今オフの取り組みは。

 「いつもはオフに割とまとまった休みを取ることもあったけど、今年は練習を続けていた。割とクラブを握るようにしてみようかなと思って、いろいろオフの過ごし方も試しています。今年はその作戦がうまくいったかなと思う。そこまでいっぱいやっているわけじゃないけど、同じようなルーチンで毎日続けることが前の年より多かった。悪くなるとアイアン(ショット)がどんどん悪くなってパーオンしなくなってくるので、ロングアイアンは重点的に練習した」

 ―昨季のスタッツなど反省点を踏まえて、特に伸ばしたい部分は。

 「スタッツに出ないんだけど、自分のアイアンショットが下手だと思っている。そこがもう少しうまくいくと、数字には出なくても気持ち良くゴルフできる。今年はそこを特に練習してきた。もう身長も伸びないし、180センチの人に飛距離は勝てないので。ショートゲームは自信があるけど、うまくなるのに上限はない。ミドルパットがもう少し入ってくれるといいなと去年終わった時に思っていたので、頑張ります」

 ―妹・吉田鈴(りん、大東建託)がプロ2年目で活躍している。

 「鈴なりに頑張って、日本ツアーの中で上にいきたいという気持ちは見えます。人気もある選手だから、日本ツアーを引っ張っていってくれるような選手に、これからもっともっとなってくれたらうれしいです」

 ―今週から米本土での戦いが再び始まる。

 「去年よりいいゴルフをしたい。成績はもちろんあるけど、ゴルフ自体にストレスをかけたくない。いいゴルフして、いいスコアで上がる、このシンプルな作業を去年より多くできたらうれしいです」

 〇…吉田は今月14日、自身がスペシャルアンバサダーを務める女子ジュニア大会「吉田優利×SMBC Girls Golf Championship―日本予選会―」(千葉夷隅GC)に出席し、選手と交流した。日本では練習場でマット上からショットすることが多いが、「アイアンの歯の入射角、どう入れたらどう球が出るか試行錯誤していくとコースでイメージが出る。コースで芝の上からいっぱい打つのがオススメです」とアドバイス。大会のスコアに反映される作文の審査にも参加し「自分の学生時代を思い出してうらやましいなと思う気持ちと、自分も頑張らなきゃいけないな、とすごい励みにもなりました」とかみしめた。

 ◆吉田 優利(よしだ・ゆうり)2000年4月17日、千葉・市川市出身。25歳。父・英隆さんの影響で10歳でゴルフを始める。麗沢高3年時の18年に日本女子アマ、日本ジュニア優勝。

19年プロテスト合格。21年楽天スーパーレディースで初優勝。23年ワールドレディスサロンパスカップで国内メジャー初制覇。通算4勝。24年から米ツアー本格参戦。日本ウェルネススポーツ大卒。趣味はスマホゲーム。158センチ、58キロ。家族は両親と弟、妹で女子プロゴルファーの吉田鈴。

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