世界のトップブレイカーが集うブレイキンのワールド・チャンピオンシップ「FUJIFILM instax Undisputed」 Tokyo World Finalが21日、ニューピアホール(東京・港区)で行われる。男子注目のShigekix、HIRO10がスペシャル対談し、昨年の振り返りから今大会のイメージなどを語り尽くした。

【前編】

 昨年12月の世界選手権(福岡・久留米市)で日本勢が表彰台を独占するなど、24年のビッグ大会以降もブレイキン界を席巻する日本。Shigekixは同大会を初制覇し、今年2月の全日本ブレイキン選手権(東京)は2年連続5度目の優勝。例年通り多くの試合に参戦したHIRO10は世界選手権、全日本で共に3位と主要大会で安定した好成績を残した。

 Shigekix(以下『S』)「昨年から、大会続きな1年だったと思います。明確な選考レースになると、そこに向けての動きつくったり戦略を考えたり、そこに向けてどういうダンサーになるかを考えます。フォーカスするのは大事だけど、それだけになりがち。とはいえ、好きで始めたブレイキン。どんな新たな可能性を感じるか、いちダンサーとしてフラットにブレイキンを楽しむ。大会に出ながらそういうところに目を向けることで、実際に結果やパフォーマンスに良い影響を与えるヒントを見いだせました。視野の広さは、成長した部分であると感じます」。

 HIRO10(以下『H』)「(25年は)めっちゃ良かった。マジで大会にめちゃくちゃ出ました。

ずっと連勝が続いて、世界選手権で3位までいけて全日本も3位。いろんな大会に出て体力的にもだけど、自分的にはメンタル的な疲れも結構大きいです。今シーズンは大会には出るのを控えめにしつつ、メンタルを回復して練習もしたい。たくさんの試合に出る年は、これまでもありました。というか、ずっとですね。毎週出たり、出てない月はないかもしれないっていうくらい。今年はオフシーズンではないけど、もうちょっと減らしていきたいなって思っています」。

 24年は真夏のビッグ大会にも出場した2人。世間的にも大きな注目を集めた大会が終わり、2人も心境や取り巻く周囲の環境は変わった部分もある。

 S「変わったのはブレイキンで人を楽しませられる可能性。興味を持ってくれている人の数。ひとつの大会に出ても、これまで応援してくれたサポーターの人プラス、詳しくないけど楽しくて見に来てくれる人が増えたと感じます。

増えた分、僕たちもいろんな姿で楽しませたいというモチベーションにもなる。僕の主観でいうと日本のブレイキンはメチャクチャ盛りあがってきている。一般の人に届いていると思います。全くかわらないものは、結局やっているのはブレイキンということ。ブレイキンに対する向き合い方やもっといいB―BOYになりたいという思いは変わらないです」。

 H「自分の気持ち的には、もっとブレイキンが楽しくなりました。もちろん、プレッシャーから解放されたという意味もある。ポイントとか関係なくブレイキンの大会を楽しめる。練習も、大会のためにラウンドをつくるのではなく、好きなことを練習、好きなときに練習したりできる。そういう部分で気持ちの変化はありました。でも逆にまたあの期間を味わいたいなっていう思いもあります。だから(32年)ブリスベン大会も期待しています。

決まってほしい」

 S「決まってほしいです」

 今大会は、世界のトップブレイカーが集うブレイキンのワールド・チャンピオンシップ。2人にとっても特別な舞台だ。

 S「絶対的な王者を決める、文句なしの一番を決めるという意味でつくられた大会。自分が高校生くらいにはじまって、『なんだこのイベントは?』と衝撃が走ったイベントの一つです。今でもこの大会が開催されると聞くと、僕ももちろん、みんなが注目する。開催する場所が変わったりしても、どこでもこの大会の空気感があると思う。ダンサーの良いムーブを引き出すイベントの雰囲気です」。

 H「『ザ・世界大会』みたいな感じ。だから、それに今自分が出ているという実感が無いですね。自分的にもとても思い入れある大会で、初めてこの大会に出たのが3~4年前のイギリス。予選を上がれて、トップ8でダニー・ダン(フランス)に敗れました。それから呼ばれるようになったという経緯もあって、自分を有名にしてくれた大会。

感謝しています」。

 S「そのバトル、めっちゃイメージある。相手も良いムーブしていたよね」。

 H「自分もかましたけど、相手にもぶちかまされて負けましたね。ダニー・ダンとは2、3年前のこの大会でもトップ8かトップ4で当たっています。名試合が生まれている印象があります」。

(後編に続く)

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