日本ハムの宮西尚生投手(40)が22日、自ら記す連載「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」でキャンプ中に掲げた今季のテーマ「腹八分」の真意をつづった。年齢を重ね、気持ちが切れかけそうな中で見つけた新境地とは―。

新たなトレーニング法で挑むプロ19年目への思いを激白した。キャンプも終わり、シーズン開幕まで1週間を切りました。そんな大事な時期に2軍調整が続いている現状には、もどかしい気持ちでいっぱいです。ただ、実戦での登板はまだ5試合です。オフから取り組んできたトレーニングの成果や課題が出てくるのはこれからだと思っています。1軍にいられない悔しさをポジティブに変換し、いつ呼ばれてもいいように万全の準備をしていきたいと考えています。

 先月のコラムでも書きましたが、今年はトレーニングの方法を大きく変えています。年齢とともに変化する体質に合わせ、体脂肪を落としつつ筋肉量は維持するため、例年よりランニングの量を減らしています。その分、エアロバイクでの有酸素運動を20~30分、柔軟性と心肺機能を意識したヒートトレーニングでの全身運動を20分、取り入れています。その結果、体脂肪率は下がり続け、筋肉量は昨年より4・5キロほど増加するなど、体の数値は右肩上がりに良くなっています。毎日、専用の機械で体の計測を行っていて、今まで肘に集中していた意識が、今年は体全身に向いています。体の数値はいい方向に向かっているので、次は試合でのパフォーマンスにどうつなげていくかを考えていきたいです。

 キャンプ中に、メディアを通して今年のテーマは「腹八分」と答えました。実はあの言葉には深い意味があります。年齢を重ねる中、ここ数年は練習メニューやケアの種類など、やらなければいけないことがどんどん増え、正直、「もう無理かも」と気持ちが切れかけそうでした。そこで今年は、トレーナーと相談し、やるべきことを精査した上で本当に必要な練習を集中的に行っています。元々自分は、「人よりも1パーセントでも多く」という意識で練習に取り組んできました。その考えは一切変わっておらず、「腹八分」だからといって練習量を8割に落としているわけではありません。トレーナーからも十分、量は確保できていると助言を受けています。「あれも、これも」と、切羽詰まりそうになっていた心に余裕を持ち、「これだけで大丈夫」と自分に言い聞かせる意味で「腹八分」を意識しています。

 新たな挑戦をする中、オフからやってきたことには自信を持っていますし、1年間やり抜きたいと思っています。ただ、開幕が迫っている中で悠長なことを言っていられないのも事実です。一日でも早く、ベストパフォーマンスを出せる状態で1軍に戻ってきたいと思います。(宮西 尚生)

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