◆センバツ第4日 ▽1回戦 山梨学院5―3長崎日大(22日・甲子園

 昨秋の関東大会覇者・山梨学院が、最速152キロの投打二刀流・菰田陽生(3年)の衝撃の”初スイング弾”などで長崎日大を下し、23年春以来の頂点へ向けて好スタートを切った。

 「二番・一塁」でスタメンに名を連ねた菰田は初回1死、初球の高めに入ったカーブを強振。

快音を残した打球は左翼ポール際へと伸び、そのまま左翼席へ着弾した。まさに打った瞬間の豪快アーチに、一塁を回ったところで右手を上げてガッツポーズ。怪物の一発に甲子園はどよめきに包まれた。山梨学院は菰田の一発から打線がつながり、長短打4本とスクイズも決めて一挙5点を奪った。

 5回先頭の第3打席でも左前安打を放った菰田だったが、4点リードの5回の守備でアクシデントに見舞われた。2死一塁でゴロを処理した三塁手からの送球が本塁方向にそれ、捕球を試みた際に打者走者と接触。ファーストミットは宙に舞い、菰田は一塁ベース付近に倒れ込んだ。左手を気にする様子でしばらく動けなかったが、ベンチ裏へと治療のために引き揚げてその後グラウンドへ。スタンドからは大きな拍手が送られ、この回はプレーを続行したが6回の守備から退いた。

 今年1月に決まったチームスローガンは「信玄砲打線―連打の山梨学院―」。山梨にゆかりの深い戦国武将・武田信玄から命名したもので、1月上旬に詳細が記された用紙が選手に手渡された。そこには「武田信玄の戦いは、一人の力ではなく連動・統率・継続によって勝ち続けた。

山梨学院の打線も同じ。一人の一撃で終わらせず、次の一打、さらに次の一打へと連なる打線を私たちは『信玄砲打線』と呼ぶ」と、由来が記された。

 吉田洸二監督(56)が、「特に信玄砲の“砲”は大砲を表すと思うんです。菰田がガーンと打って一気に乗っていけたら」と構想を語っていた通りの展開で主導権を握った山梨学院。アクシデントによる菰田の負傷交代はあったが、序盤のリードを守りきって初戦を突破した。

 山梨県勢はこの白星で、春夏通算80勝となった。

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