◆明治安田J1百年構想リーグ西▽第8節 C大阪1―1(PK6―5)神戸(22日・ヨドコウ桜スタジアム)

  C大阪がホームでPK戦の末、神戸を振り切った。存在感を見せたのが、移籍2年目の29歳、DF井上黎生人(りきと)だ。

前半12分、味方のコーナーキックに合わせてゴールを背にして、ボールを反らせるようなヘディングシュート。ネットを揺らし、加入後初ゴールで先制した。「シバ(キッカーのMF柴山昌也)のボールも良かったし、うまく反らせることができた。自分も決められる、ということを見せられた」と胸を張った。

 後半22分に神戸MF日高光揮に同点弾を献上し、突入したPK戦。井上はここでも、先攻の5人目を任されて成功し、勝利に貢献した。「外すと思った、とみんなに言われた」と笑顔で振り返った背番号4。「思ったより緊張しなかった。練習では全部決めていた」と準備万端だった。

 前所属の浦和では、あまり出場機会に恵まれなかったが、昨季途中にC大阪入りすると、今季は第2節から7戦連続で先発。「連戦めちゃくちゃ久しぶり。楽しいというか、体もきついけど、それ以上に充実したものがある。

もっともっとサッカーがしたい」と貪欲だ。「切磋琢磨(せっさたくま)して誰が出てもおかしくないので、これ(競争)を毎日続ければ自分の成長にもつながるし、チームも順位が上がる。(C大阪は)ACLに出られる」とアジアの切符も見据える。

 アーサー・パパス監督は、活躍した井上について「今季、時間がたつにつれてどんどんよくなっている。アグレッシブだし、裏もカバーできるし、きょうは得点もうまれた。今後、得点源になれる」と称賛。「成長を見られてうれしい」と昨季獲得した戦力の台頭を喜んだ。

 スペイン人の祖母をもつ井上。「ひいおじいちゃんはスペインでサッカーをしていたらしいけど、会ったことはない」と笑顔で明かした。「きょうは90分で勝たないといけなかった」と失点の反省は忘れず、「点の取れるセンターバックになる」と力強く誓った。

 チームは戦術面で、MF本間至恩や柴山ら先発メンバーに合わせてゼロトップの布陣を試すなど、新たな引き出しも見せた。現在は西の9位だが、首位・京都との勝ち点差は3。

優勝チームにACLE出場権が与えられる百年構想リーグ。戦いはこれからだ。

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