大相撲春場所千秋楽(22日、エディオンアリーナ大阪)

  14日目に14場所ぶり3度目の優勝を決めていた関脇・霧島の大関復帰が確実になった。大関・琴桜に押し出されて12勝3敗で終えた取組後、番付編成を担う審判部が、昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱・北勝海)に要請し、受諾された。

理事会で昇進が見送られた例はなく、25日の夏場所(5月10日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を経て、正式に決定する。霧島は2024年名古屋場所で転落。返り咲けば12場所ぶりとなる。

 14日目に優勝を決めた霧島に「最後まで力を振り絞れ」と言っても無理な注文かもしれない。琴桜との一番。踏み込みが浅く腰も高かった。琴桜に右上手を取られ、左から振ろうとして上体が浮いた。気持ちが抜けていたような相撲だった。

 私も同じ経験がある。1981年の秋場所だった。14日目に初優勝を決め、落ち着かない気持ちで千秋楽の土俵に立ち、朝潮さんに寄り切られてしまった。

 大関再昇進を決めた霧島には是非、横綱を狙ってほしい。

本人も「さらに上を目指します」と公言している。ならば最後まで力を抜かない強い気持ちを持たなくてはならない。千代の富士さんは途中で優勝を決めても、自分自身で新たなハードルを設けて、15日間を力を抜かずに戦い抜いた。わずか3場所で大関から横綱に上り詰めた由縁である。霧島の課題は精神面だ。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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