◇ブンデスリーガ第27節 マインツ2―1フランクフルト(22日・MEWAアレーナ)

 ドイツ1部リーグは22日に各地で行われ、日本代表MF堂安律(27)が所属するフランクフルトは、アウェーで同MF佐野海舟(25)らを擁するマインツに1―2と敗れた。堂安は右インサイドハーフで先発。

サイドを主戦場としてきた堂安にとって新ポジションとなるインサイドハーフでの挑戦を、日本代表担当の金川誉記者が「見た」。

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 慣れ親しんだ定位置から離れた堂安は、どこか窮屈そうに見えた。得意としてきた右サイドではなく、インサイドハーフでのプレー。ボールの動きに合わせ、中央、そしてサイドとポジションを変え、ボールを引きだそうと奔走した。試合は1―1の後半34分に途中交代した後、マインツに決勝点を許して敗戦。ただ「新しいポジションで、アシストやゴールを狙っていける感触をつかめてきているところ」と振り返った。

 右サイドでのカットインから放たれる左足の威力と精度を武器に、今季加入したフランクフルトでも、シーズン序盤は右ウィングで定位置をつかんだ。4ゴール5アシストと、数字も残してきた。しかし今年1月末に成績不振でトップメラー監督が解任され、スペイン人のリエラ監督が就任すると状況は一変。サイドではなく中央での起用が増加した。

 「監督はウィングにはスピードが必要、と考えていると思います。(技術)クオリティーの高い選手は、真ん中に置きたいとはっきり言われています。

サッカーの基本として、ゴールはサイドではなく真ん中にある。だから、うまい選手は真ん中に置く、と。納得のいく話し合いはできています」と堂安。サイドよりゴールに近い中央で、得点に直結するプレーが求められている。

 この日は後半、フォーメーション変更により右ウィングバックでプレーすると、クロスやシュートで決定機に絡んだ。前所属のフライブルクでは右サイドで結果を残し、フランクフルトへとステップアップしただけに「まさか、ここ(フランクフルト)でポジションが変わるとは思っていなかった。それは正直なところ」と語る。現状ではまだ右サイドでのプレーが快適に見える。それでも細かいポジショニングなどに徹底的にこだわるリエラ監督の指導に「スペイン人監督は初めてなので、すごいなと。ミーティングも興味のある話ばかり。サッカーってこんなに奥深いんや、とこの年になって改めて感じています」とうなずいた。

 この経験も「自分のキャリアにとっていい学びになる」と前向きに捉える堂安。

日本代表では右ウィングバックだけでなく、久保や南野が負傷で不在のにシャドー(2列目)でも起用される可能性があるが「インサイドハーフの経験は生きると思う」と話す。ピッチ中央で戦う上で必要になる360度の視野を、シャドーでのプレーに生かす考えだ。ウィングから中央にポジションを移し、プレーの幅を広げた選手は、原口元気など数々存在する。窮屈さの中で味わう新たな感覚が、成長への糧となるはずだ。

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