指名打者(DH)制が導入センバツは第5日までが終了し、計15試合が行われた。新たな活躍機会の創出や、投手の負担軽減を目的に今大会から採用された同制度の影響を検証する。

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 ここまで30チームが登場し、DH制度を採用したのは24チーム。花巻東(岩手)など6校は採用せずに戦った。

 まだ15試合時点だが、得点力の面では、前年比で意外とも言える結果が出ている。打撃に特化した選手の起用が可能になるため、打線に切れ目がなくなり得点力は上がる-とも思われたが、昨年の15試合消化時点の総得点118(1チーム平均3・9得点)に対し、今年の総得点は99(同3・3点)と“低下”している。

 理由の一つとして考えられるのが、投手が打席や走塁で体力を消耗せず、投球に集中できる点だ。DH制導入前の昨夏の甲子園で優勝の原動力となった沖縄尚学の末吉良丞投手は「投げる分には楽だと思います」と率直な感想を口にした。昨年のセンバツを制した横浜相手に完封勝利を挙げた神村学園・龍頭汰樹投手は「打席に立たない分、体力が削られないので、とてもいいかなと思います」と実感を込めた。

 花咲徳栄の岩井隆監督は、東洋大姫路戦で1点を追う8回、出塁したDHの選手に代走を起用。2者連続代走という勝負手から足を使った攻めで逆転勝ちにつなげ、「DHの恩恵。DHのところ(前後)2人に回った場合は代走を2枚使うつもりでいた」と振り返った。

 神村学園、花咲徳栄などの例を見れば、「投手の負担減」「新たな活躍機会創出」という制度導入の目的は、早くも目に見えて表れていると言えそうだ。

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