サッカー女子アジア杯で、2大会ぶりの優勝を果たしたなでしこジャパンのニルス・ニールセン監督は23日、都内で行われた優勝報告会見に出席した。

 今大会の6試合で積み重ねた得点数は29。

1次リーグ第2戦のインド戦で奪った大量11得点を筆頭に、攻撃面で進化を見せた。失点も準決勝の韓国戦で許した1点のみで、指揮官が目指す攻守で主導権を握るサッカーを体現する大会になった。さらに、準々決勝のフィリピン戦までに、負傷離脱したDF石川璃音を除いて、招集した全25選手を起用し、国際舞台での経験を積ませた。

 開催国のオーストラリアとの決勝では、約7万5000人の大観衆が地元チームを応援する大アウェー状態も、FW浜野まいかの先制点を守り抜き勝利。終盤は苦しい時間帯が続いたが、粘り強い守備でゴールマウスを守った。指揮官は「こういう大きな大会で勝てたことは非常に意義がある」とした上で、「特にファンが熱狂的な母国のチームと戦えたことは意義がある。前回のシービリーブス杯はアメリカという中立国でやったが、その時は非常にいいプレーができて、今回の決勝は互角の戦いだった。(今回は)いい準備をして臨むことができた」と、敵地の雰囲気で味わえたことを前向きに捉えた。

 なでしこジャパンは東京五輪以降、主要な国際大会で3大会連続8強の壁に阻まれており、世界の強豪国との差を縮めることが課題となっている。昨年2月のシービリーブス杯では13年ぶりに米国を破る快挙を果たしたが、国際親善試合で対戦したブラジル、スペイン、イタリア、ノルウェーには白星をつかめず。8強の壁を超えられる可能性、いまだ拭えない世界の強豪国との差、そのどちらも体験した1年になった。

 来月には米国内で米国との3連戦を控えており、現在のなでしこジャパンの実力を明確に把握できる機会となる。

ニールセン監督は「昨年のシービリーブス杯ではアメリカに勝ったので、今回も五分五分かなと思う」とすると「親善試合で負けたスペインとかの国は、あのときから学んで少しでも近づくように努力している。相手もより進化し、より(日本を)分析しているとは思う。ただ、1つ言えることは、また次戦ったとしても選手が緊張とかで手が震えるとかはなく、試合に適応できるのではないかと思っている」と話した。

 その上で、世界との距離については「この1か月はアジアの相手を基本的に分析しているので、今自分たちが世界的にどの位置にいるかは正確には申し上げられないが、チャンスはあると思っている」と回答。「しっかり正しい道を進めば、自分たちのチャンスはある。チャンスがなかったとしてもやればできる、やり遂げることを今回の大会で選手は学んでくれた」と、手応えを示した。アジア制覇を自信に、米国との3連戦で世界一奪還への可能性をより示したい。

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