大相撲春場所で3度目の優勝を果たし、大関復帰を確実にした関脇・霧島(29)=音羽山=が千秋楽から一夜明けた23日、大阪・堺市で会見した。「これがスタートと思ってやっていく」と決意し、149キロの体重を約10キロ増やして横綱を目指すことを明かした。

25日に開かれる夏場所(5月10日初日・両国国技館)番付編成会議と理事会を経て、昇進が正式決定。2度目の大関昇進伝達式で決意を示す口上を述べる。

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 少し充血した目で喜びをかみしめた。霧島は「午前2時に寝て、8時半に起きた。バタバタしてたけど全然(お酒は)飲んでないよ」と笑み。優勝が決まった14日目(21日)、千秋楽と連敗したが、12日目(19日)朝に御利益があるとされる白蛇の抜け殻を稽古場で発見し、「運がいい。優勝できるぞと思った」と確信したという。「やっと終わった。かっこいい姿を子どもたちに見せたかった」と胸を張った。

 25日の夏場所番付編成会議と理事会を経て、12場所ぶりの大関復帰が正式に決まる。陥落後は、待遇の違いや周囲の対応の変化も感じたといい「大関から落ちるとこうなるのかと。悔しかった。

けがを治せば、戻るチャンスはあると思っていた」と振り返った。現行のカド番制度となった69年名古屋場所以降で、平幕転落後に返り咲くのは魁傑、照ノ富士に次いで3人目。再びはい上ってきた。

 夢の横綱昇進へ、同じ失敗は繰り返さない。体重160キロを目指して鍛えて食べる。2月は149キロだった体重が春場所初日で、153キロに増えたことが復活Vの要因だったと分析。大関昇進後も増量していく計画だ。前回、大関だった時に首、背中など故障が増え、稽古が積めなかった。ウェートトレーニングで解消しようとしたが、動きが硬くなる悪循環に陥った。その反省から「鍛えながら体重を増やしたい」「強くてかっこいい大関になりたい」と強い体をつくっていく。

 25日の昇進伝達式では音羽山親方(元横綱・鶴竜)の横で口上を述べる。魁傑、照ノ富士の大関復帰時はともに「謹んでお受け(いた)します」だったが、「まだ考えていない。

親方と考える」。ヘビからパワーをもらった霧島が“ヘビー級”に仕上げ、復活ロードを突き進む。(山田 豊)

◇平幕陥落後の大関復帰例

 ▽魁傑 75年初場所後、大関に昇進。肝炎、腰痛に苦しみ、76年初場所で関脇転落。一時は西前頭6枚目まで下がったが、77年初場所後に大関に復帰。伝達式の口上は「謹んでお受けします」。同九州場所で関脇に転落し、79年初場所で引退した。

 ▽照ノ富士 15年夏場所後に大関昇進。両膝のけがや糖尿病などで、一度は序二段まで落ちた。21年春場所後に大関復帰。口上は「謹んでお受けいたします」。その後は横綱に昇進し、10度優勝。

25年初場所で引退。

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