馬トク報知で過去の名勝負を当時の記事から振り返る【競走伝】。今回はタマモストロングが勝った2000年のマーチSを取り上げる。

それまで芝で8戦1勝、6連敗中だった馬が、ダート投入後は無傷7連勝で重賞制覇。眠っていた高い能力を花開かせた。

 これほどの才能がなぜ隠れていたのか…。タマモストロングの砂での走りはそれほど強かった。デビューから芝で8戦1勝。6連敗中だったが、砂に矛先を変えた途端に7連勝。同じ馬とは思えないほどの変わり身を見せた。

 重賞初挑戦初制覇だったマーチSも強さだけが際立った。57・5キロのトップハンデもなんのその。馬群の中に入り、好位から追走すると、直線入り口では目の前に逃げるスマートボーイだけ。小池が手綱を動かすと、パワフルなフォームで加速し、前をあっさりとらえた。結果的に2着に踏ん張ったスマートボーイはのちにダート重賞5勝の強豪だが、3馬身差をつける圧勝劇。

「内で包まれて脚を余さないことだけに気をつけた。とにかく強いのひと言」と小池は笑みを浮かべた。

 もともと、4歳5月と異例の遅いデビューだったが、そこから1年もたたないマーチSが実に15戦目という信じられないほどのタフなローテ。この勝利で一躍、ダート界の新星にのし上がったが、休み明けとなったエルムSで10着と砂上で初黒星。その後、2000年白山大賞典、2000年さくらんぼ記念、2001年かしわ記念(当時はG3)を勝ったものの、快進撃を続けていた頃のような輝きは取り戻せなかった。2002年の日本テレビ盃(Jpn2)を最後に現役を引退。通算31戦11勝だった。

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