韓国出身タレントのカン・ハンナ(44)が24日、東京・目黒区の大圓寺で、25日発売の短歌エッセー「カジョクのうた」のヒット祈願を行った。

 IQ148の頭脳を誇り、実業家や大学教授としての顔も持つ知性派。

夫の母が着ていたという青いシャクヤク柄の着物に「万葉集の和歌っぽい雰囲気。背筋が伸びる感覚」と笑顔を見せた。

 韓国語で「家族」を意味する「カジョク」をタイトルに入れた。「日本語と韓国語は発音が近いものがいっぱいある。家族について考える思いは国や国籍関係なく、みんな同じ。家族の存在や意味を考え直す時間になった」と、離れて暮らす実母をはじめ素直な気持ちを歌にのせた。

 11年に来日し、万葉集を通して出会った短歌に「何て素敵な文学なんだろうと思った」。創作活動を始めてわずか2年半で、短歌界の芥川賞とされる角川短歌賞で佳作に。19年には第1歌集「まだまだです」を発表し、翌20年には現代短歌新人賞に輝いた。

 母国語でない言語で創作を続けることに「第1歌集は日本の方々に自己紹介するような一冊。日本で家族ができ、今回は自分の大きな変化を正直に歌った。日本で一人の人として生きていく覚悟を詠み、ちょっと成長した自分を出せた」とうなずいた。

 17年から23年まで出演した「NHK短歌」では女優・星野真里と共演。「真里ちゃんは歌を一緒に詠んだ仲間。彼女のように家族の歌をいつか詠みたかった」。自身が23年に日本人男性と結婚した際は事前に報告し、歌会などでも交流があるという。

 現在も上達を目指して毎日のように歌を詠んでおり「詠み続けないと自分の特徴が出てこない。サボらず日記を書くような感覚でひたすら詠んでいる」と語った。

 たった一人で来日してから15年。「短歌は人生の中で大きな存在。日本に来て本当に良かった」と、永住も検討している。今回の作品について「多くの日本の方々が短歌を詠むきっかけになり、家族という存在をもう一度思い出す時間になればうれしい」と願い、「いつか日本語で小説を書く日がきたらいいなと思っています」と目標を掲げた。

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