テレビ大阪(テレ東系列)が25日、大阪市中央区の同局で春の番組改編会見を行い、「開局45周年記念」と銘打ち、1億円の予算を拠出してコンテンツ企画を募集する「テレビ大阪ネクストIP(知的財産)プロジェクト」の概要を発表した。

 巨大モニターから「1億円」の3文字がドーンと目に飛び込んでくる。

イメージ画像を見た福谷清志アナウンサーは「私自身(この金額を)信じていない」とメガネの奥の目を丸くした。ただし注意が必要なのは、この1億円が、企画発案者に与えられる“ご褒美”や賞金のたぐいではないということだ。

 コンテンツ戦略局の羽柴康晴編成部長は「制作費は我々が拠出しますので、え~、放送外の展開とかも一緒にしましょうというビジネスにつながっていくというのが、まあ、ご褒美になっていくのかな~と」と若干歯切れが悪い。「成功したらレギュラー化していくのがご褒美になっていくのかな。賞金という形ではないです」と、あくまで各クリエイターに箔(はく)がつき、名誉が与えられることこそがプロジェクトのキモのようだ。

 同局がイメージしているのは深夜枠の15~30分番組。今月4日にスタートした天竺川原と真空ジェシカ・川北茂澄のニュース番組風バラエティー「NEWSクライシス」(水曜・深夜)や、同18日に始まった関西拠点のアイドル応援番組「はばたけ!アイドルフェス」(水曜・深夜)のように、トライアルを経て15分番組としてレギュラー化することを想定している。羽柴氏は「企業と協業するパターンも考えている。その場合は制作委員会を作って、出た利益を配分することも考えています」と対象は主に社外のクリエイター、企業などだが、極端な話「小学生にも門戸を閉ざさない」とのことだ。

 1企画につき200万円~1000万円程度の制作費が用意される。では、福谷アナならどんな企画で応募するのだろうか。「4月から5人の少人数体制であるテレビ大阪アナウンス部全員が出られるもの。

昔から、とんねるずさんの番組が大好き。テレビでボウリングをやりたい」と夢を語ったが、羽柴氏は食い気味に「却下させていただきます」と目も合わせない。アナウンス部長を兼ねるベテランアナは「もうちょっと転がしてくださいよ~。ボウリングだけに」と頬を膨らませたが、報道陣からは乾いた笑い声しか聞こえなかった。

 結局、普段から費やしている制作費の総額と変わらないのではないか。羽柴氏は首を横に振る。「話しづらいのですが(1企画あたりの)1000万円は我々にとって非常に大きな規模なのです」と、近くに所在するNHK大阪放送局や読売テレビの社屋を眺めるかのように視線を窓に注いだ。そして「役員に説明してOKをもらったというプロセスを経ている。全体の予算で1億円はそんなに大きくないが、1個のプロジェクトで1億円は、かつてないくらい大きいです」とキッパリ。会見資料にも同社自ら「予算は大丈夫!?」「他局がやらない“ナナめ上”の企画を敢(あ)えて実施」と書き込む社運を懸けたプロジェクトは、4月1日正午に詳細が正式発表される。

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