将棋の藤井聡太王将=竜王、名人、王位、棋聖、棋王=に永瀬拓矢九段が挑戦する第75期王将戦七番勝負第7局が25日、大阪・高槻市の関西将棋会館で指され、永瀬が58手目を前に174分を費やす大長考に沈み、そのまま封じる展開となった。
3勝3敗で迎えた決着局。
53手で午後0時30分の昼食休憩に入った。消費時間は藤井2時間26分、永瀬30分。藤井は熟慮、永瀬は短い考慮で研究成果をぶつける差し回しとなっていた。
藤井は55手目で54分の長考にふけると、永瀬も56手目で29分の考慮。永瀬が研究範囲から離れたのか、両者とも慎重になる。だが午後3時のおやつが配膳された後、藤井が57手目を指したところで、消費時間は3時間31分、永瀬1時間。依然、大差がついていた。
ところが、ここで永瀬の動きが止まった。
CS放送「囲碁・将棋チャンネル」の解説陣も解説のしようがない。遠山雄亮六段は「歴史に残る長考ですね。これは」と、つぶやいた。174分は、関西将棋会館から徒歩4分の最寄り駅・JR高槻駅で新快速に乗り、1駅先の京都駅で新幹線に乗り換えて、余裕で東京駅に着く時間。上映時間175分の映画「国宝」をほぼ1本丸ごと見られる計算となった。
結果、1日目の消費時間は藤井3時間31分、永瀬3時間54分と逆転してしまった(持ち時間各8時間)。ちなみに藤井は24年7月の第65期王位戦七番勝負第3局で、一手に190分の持ち時間を消費したことがある。3時間を超え、映画「タイタニック」の上演時間の194分とほぼ互角だった。
24年12月に運用が始まった高槻市の関西将棋会館では初めて行われるタイトル戦(女流を除く)。藤井の5連覇か、永瀬の戴冠か。

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