春の新学期、子どもたちの見えにくい不調が静かに広がっている。キリンホールディングス株式会社の調査によると、小学校教諭の83.4%が「4月は児童のなんとなくの不調が多い」と実感している一方、保護者で同様に感じているのは34.2%にとどまり、学校と家庭で認識のギャップが浮かび上がった。

 特に影響を受けやすいのは小学1年生だ。教諭の81.2%、保護者の54.6%が「他学年より不調が多い」と回答。疲労感や眠気、ぼーっとする様子など、いわゆる“なんとなくの不調”が中心で、環境の変化による心身の負担が背景にあるとみられる。

 その要因としては、「新しい環境での緊張や疲れ」や「生活リズムの変化」が9割近くに認識されている。入学による通学や学習習慣の変化も重なり、子どもにとっては想像以上のストレスとなっている実態がうかがえる。

 対応としては、学校では「無理をさせない配慮」、家庭では「様子を見る・話を聞く」が中心だが、共通して重視されているのが睡眠や食事といった生活習慣の見直しだ。専門家は、こうした状態を“春の初バテ”と指摘し、幼少期からの生活リズムの安定が健康の土台になるとする。

 新生活の期待の裏で、子どもたちは静かに負荷を受けている。気づきにくい変化にどれだけ寄り添えるかが、春のスタートを左右しそうだ。

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