昨年の全日本大学女子駅伝と富士山女子駅伝の2冠に貢献した城西大の兼子心晴(4年)=浜松市立高出=がこのほど、浜松医大医学部看護科に合格した。大学トップランナーが小さいころから夢だった看護師を目指して難関大の入試を突破。

4月から2校目の大学に通う。

 少しの“回り道”を経て、兼子が夢へ走り出した。高校卒業後、双子の妹・心寧さんとともに看護師である母の背中を追いかけて、ナースになる予定だったが、城西大監督から熱いアプローチを受けて大学で陸上を続けた。複数の実業団から誘われたが、「4年間でやりきった。今後は将来の夢を追いかけたい」と、猛勉強の末、難関国立大の浜松医大に入り直した。

 中学時代は無名のランナー。浜松市立高で才能が開花し、3年時には全国高校総体女子1500メートルで3位に入るほど成長した。「高校では努力する大切さを学んだ。長距離の練習は苦しいけど、我慢強さ、打たれ強さ、何より、体力はついたし、看護に役立つと思う」と笑顔で振り返る。

 浜松医大でも陸上は続ける。ただ、今までとは違う距離感で競技に向き合う予定だ。「アルバイトもやってみたい」と、“普通”の大学生の生活にあこがれている。

 将来、小中高生の大会に救護員として携わるのも夢の一つ。大学3年時の富士山女子駅伝2区で途中脱水症状になり、区間13位と失速した。ふらふらになっているさなか、手当てし、励ましてくれたのが当時大会に帯同していた看護師だった。「落ち込む私に寄り添ってくれた。いつか選手をサポートする側になりたい」。誰よりもアスリートの思いが分かるナースを目指して兼子が新たな道へ進む。(塩沢 武士)

 ◆兼子 心晴(かねこ・こはる) 2004年1月27日、浜松市生まれ。22歳。浜松東部中で陸上を始め、浜松市立高に進学した。3年時の全国総体1500メートルで3位入賞。城西大に進み、4年生だった昨年の全日本大学女子駅伝では2区区間新で優勝に貢献。富士山大学女子駅伝で2冠達成。

家族は両親と双子の妹、弟の5人。157センチ。

編集部おすすめ