◆JERAセ・リーグ ヤクルト5―3DeNA(29日・横浜)

 「すごいことです。はい」。

ほとんど聞き取れないほどのかすれ声が、3日間の激闘の証しだ。池山隆寛新監督(60)率いるヤクルトが、2点を追う8回に一挙5点を奪う逆転劇で開幕3連勝。前年最下位チームの開幕3連勝は、セ・リーグでは08年ヤクルト以来。球団のルーキー指揮官では99年若松監督(4連勝)以来のロケットスタート成功だ。

 開幕から2番にサンタナを置いた攻撃的布陣が的中した。ゼロ行進が続いていた8回、先頭の代打・宮本からの3連打で築いた無死満塁で、来日6年目の勝負強い助っ人が「強打できる球を待っていた」と、フルカウントから高めに浮いた石田裕のシンカーを右中間へ走者一掃の逆転二塁打。さらに相手のミスをついて2点を加え、勝負を決めた。

 1、2戦目は自らマウンドに行っていた投手への声がけも「聞き取れないから」と、この日は投手コーチに任せていたが、一気の猛攻に「あれだけつながるとは思わなかった」と、気がつけばガラガラの叫び声をあげながらベンチ最前列に飛び出していた。そんな熱い指揮官に、右肘手術からの再起を期すサンタナも「チームを盛り上げてくれる」と信頼を寄せる。最高のムードで31日からは本拠地・神宮で同じく開幕3連勝の広島と激突。還暦のニューリーダーは「まだ先があるんで、うまくいくかどうか分かりませんけど、まず私の声を治したいと思います」と笑った。

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