WEST報知では「Ho!ットルーキーズ」と題して、各競技の新人を随時紹介する。今回は、ラグビー・リーグワンの神戸。

1月に新人6選手が加入した。アーリーエントリー制度のユーティリティバックス(UTB)上ノ坊駿介(22)=天理大=は、同制度ではクラブ史上最速となる第7節の静岡戦(2月7日)で先発デビュー。先制を含む3トライを挙げる活躍で勝利に貢献した。7試合続けてスタメンの黄金ルーキーは、貪欲にレベルアップを目指している。

 リーグワン初制覇を目指す神戸で、注目ルーキーが躍動している。アーリーエントリー(大学または大学院最終学年の選手が、一定の条件を満たせば公式戦に出場できる制度)で加入した上ノ坊だ。「高いレベルを体感できて、いい経験になっている。毎日が成長」と、充実の表情を浮かべる。

 2025年度シーズンの天理大で共同主将を務めた男は、リーグワン“初キャップ”でいきなり衝撃を与えた。チーム合流から約1週間後の第7節。ホーム・神戸ユニバーでの静岡戦にFBで先発した。開始7分に先制トライを決めると、同23、30分にもインゴールに飛び込み、前半だけでハットトリックを達成。

ラン、キック、パス、ハイボールの処理と様々なプレーで質の高さを披露し、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

 若手の登用に積極的なデイブ・レニーヘッドコーチ(HC、62)も「素晴らしいパフォーマンス。これ以上ないデビュー戦だった」と、期待に応えた背番号15を手放しで称賛。今季終了後、ニュージーランド代表・オールブラックスのHCに就任する指揮官は、首位・東京ベイと勝ち点3差で3位につける要因の一つに「各ポジションで常に競争が起きている。チームが理想的に回っている」と若手の台頭を挙げる。

 大学時代からの「しゅん」に加え「のびー」「ぼーちゃん」など、いろいろなニックネームで呼ばれ、チームになじむのも早かった。試合では、1学年先輩のWTB植田和磨(23)が「上ノ坊に聞くこともある」と明かすなど、バックス陣の信頼を得つつある。

 7試合連続のスタメンで計5トライ。チームは28日に上位6チームで争われるプレーオフ進出を決めた。視野を広げること、早めのタックル、ボールを取り返すフィジカルなどを課題に挙げ、「(周りに)追いつくのに必死」と苦笑いする上ノ坊だが「伸びしろはあると思う」と自信もチラリ。将来の日本代表入りも視野に入れ、名門クラブに欠かせない存在へと飛躍していく。(吉村 達)

 ◆上ノ坊 駿介(うえのぼう・しゅんすけ)2003年9月29日、兵庫県生まれ。

22歳。4歳から三田ラグビークラブジュニアで競技を始め、長坂中では兵庫県選抜。石見智翠館では2、3年時に花園出場。天理大では1年時から公式戦に出場。U―23日本代表。ポジションは主にSOとFB。1学年上の兄・悠馬は東京ベイのフランカー。3学年下の弟・友騎は天理大のフランカー。183センチ、88キロ。

 〇…CTB大町佳生(よしき、22)は帝京大で1年から公式戦に出場し、24年度の大学選手権4連覇にも貢献。U―20日本代表では主将を務めた。関西になじみはなかったが、「見ている人が楽しいラグビーをしているし、日本一を目指せるチーム」とアタッキング・ラグビーに魅了され、神戸に加入。

慣れ親しんだSOにもこだわりがあり、「周りの選手を使うところは自分の強み」と、デビューを心待ちにする。

 〇…京産大で4年間、主力として活躍したトンガ出身のNO8シオネ・ポルテレ(22)は、2月初めから練習に合流。フィジカル面では、すでに通用する手応えを得ている。一方で「みんなハードワーク。80分間、走り続けないといけない」と、体重を5キロ絞ったという。リスペクトする選手たちとのプレーを楽しみつつ「サインとか、学ぶことが多い。集中してやっていかないと」と、課題に取り組む日々を送っている。

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