◆国際親善試合 イングランド0―1日本(31日、英ロンドン)

 サッカー日本代表(FIFAランク18位)が、サッカーの聖地ウェンブリーでイングランド代表(同4位)に1―0で歴史的勝利を挙げた。前半23分、中盤で三笘薫がボールを奪い、カウンター。

中村敬斗のクロスを三笘がダイレクトで右足シュートを流し込んで日本が決勝点をもぎ取った。後半、ホームで負けられないイングランドの猛攻を浴びるが、GK鈴木彩艶の好セーブや集中力の高い全員の守備もあり、シャットアウト。過去3度戦い、1分け2敗だったW杯優勝候補のイングランドに初めて勝利した。

 元日本代表FWで2002年日韓W杯でもゴールを決めた鈴木隆行氏(49)は「イングランドにボールを持たせる時間が長かったが、決定的なチャンスは日本の方が多かった」と森保ジャパンの戦いぶりを高く評価した。選手が目標に掲げる「W杯優勝」についても「その可能性があることはもう誰も疑わないだろう」と期待した。

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 日本はイングランドにボールを持たせて引き込んでからのカウンター狙いだった。そのプレープランを遂行するためにチームの意識が統一されていたし、それを得意とする攻撃的な選手も今の日本代表に多い。

 前半23分の得点シーンでは、三笘がボールを奪ってからすべてが速かった。

 攻守の切り替え、三笘がボールを持ち運ぶスピード、中村の出足。すべてが速くゴール前まで持ち運び、最後は冷静で完璧なフィニッシュだった。

 イングランドにボールを持たせる時間が長かったが、決定的なチャンスは日本の方が多かった。右サイドの堂安も惜しいシュートを放ち、センターFWの上田も得意の裏への飛び出しを見せ、どこからでも点を奪えそうな雰囲気があった。

 課題を挙げれば、両ウィングバックの裏のスペースを再三、使われ、難しい局面をつくられたことだろう。最後はセンターバックとボランチ、ウィングバックが体を寄せて粘り強く守ったが、W杯に向けてそこを使われないように守備の整理が必要だろう。

 FIFAランク4位の強豪のイングランド戦はW杯に向けて、良いシミュレーションになった。W杯でも今日の戦い方が強豪国に対して有効なことが分かった。

 イングランド戦で日本の戦い方を見せてしまったが、W杯初戦で対戦するオランダは「自分たちの方が格上」というプライドでボールを持ってくれれば、日本はチャンスを多くつくれるはず。

 W杯は厳しい戦いになるだろうが、日本は世界のトップクラスに対しても十分に戦えている。選手たちは頼もしく「目標は優勝」と公言している。その可能性があることはもう誰も疑わないだろう。(元日本代表FW)

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