新聞や雑誌の代表撮影者など、限られた5人が許される箱根駅伝での報道トラック乗車を最後に、1月にカメラマンから野球記者になった。

 立場を変えて迎えた初めてのキャンプは3年連続3度目の宮崎。

慣れ親しんだサンマリンスタジアムではなく、都城で巨人3軍を取材した。歓迎セレモニーなどで地元メディアは来るが、練習を取材する記者は私だけ。キャンプイン2日目にして会田有志3軍監督が「君、孤独だね」とポツリ。宮崎市内から通勤時間40分、焼酎と肉の町で孤独な修業が始まった。

 会田監督は「2軍に昇格して、1軍に行ってからがスタートライン。付加価値をつけるためには、何でトガらなければいけないのか。それを考えてこのキャンプをやっていこう」と初日に訓示した。自分に置き換えて、“トガった”部分は何かを考えると、該当するのは「写真」になる。

 武器を生かす機会が7日目に訪れた。球場の入り口にいた警備員が、両手にウェートトレ用のおもりを持って歩く高梨雄平投手を見て、ふと「何キロあるんだろう」とつぶやいた。再び高梨が通過した際に目をやると「20」と刻まれていた。パンパンに機材を詰め込んだカメラバッグでも15キロほど。

それを上回るおもりを軽々と運んでいるあたり、さすがはアスリートだ。私はダッシュして先回りし、ローアングルから「20」が目立つように撮影した。高梨本人からのリアクションはなかったが、先輩からは「独自の視点で良かった」と褒められた。次は取材相手からフィードバックをもらえるように、原稿でも成長したい。(野球担当・岡野 将大)

 ◆岡野 将大(おかの・まさひろ)2023年入社。重い機材を持ち歩かなくなり体重が2キロ増。

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