歌舞伎俳優の8代目尾上菊五郎が2日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「四月大歌舞伎」(27日千秋楽)の昼の部「裏表先代萩」に出演した。

 江戸時代の仙台藩で起きたお家騒動を描いた名作「伽羅(めいぼく)先代萩」をモチーフに、時代物と世話物の要素を交互に見せる音羽屋ゆかりの演目。

日頃から立役・女形の両方をこなす「兼ねる役者」である菊五郎は、忠義を尽くす武家の女性・乳人政岡、お家乗っ取りを画策する仁木弾正、悪事を働く下男小助という3役を演じ分け、「人として、どう生きるかを訴えかける演目」と思いを込めた。

 3幕目の足利家御殿の場では子役2人も注目された。鶴千代は日本舞踊尾上流家元・尾上菊之丞の長男・尾上琴也が勤め、よく通る声と凛とした立ち姿。今年1月に新橋演舞場で開催された「尾上会」で「尾上琴也」の名披露目をしたばかりだが、歌舞伎座の舞台デビューを見事に飾った。千松は中村歌昇の次男・秀乃介がハキハキとした口調で演じ、けなげな姿で観客の涙を誘った。

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