◆プロボクシング ▽WBA&WBO世界ライトフライ級(48・9キロ以下)タイトルマッチ12回戦 〇王者・レネ・サンティアゴ(判定)WBA7位、WBO4位・谷口将隆●(4月3日、東京・後楽園ホール)

 WBA&WBO世界ライトフライ級タイトルマッチで、元WBO世界ミニマム級王者の谷口将隆(32)=ワタナベ=が、統一王者レネ・サンティアゴ(33)=プエルトリコ=に0―3判定負け。世界2階級制覇と、23年1月の王座陥落から3年3か月ぶりの世界王座返り咲きはならなかった。

 2016年4月3日のプロデビューからちょうど10年の節目の日に、夢をかなえることはできなかった。序盤は「追いすぎずに、逆にサンティアゴ選手に出てこさせることを意識した」という戦略に手応えを感じていた。しかしボディーの打ち終わりを狙われ、ポイントを重ねられた。「序盤、思ったよりやりやすいと思ったが、今思えばそこから策にハマっていたのかな」。5回にはカウンターの右フックでダウンを奪われ「ダウンからサンティアゴの戦い方が楽になった感じがした。勝負のポイントだった」。ジャッジの採点は114―113、116―111、117―110で3者ともサンティアゴを支持。「たらればになってしまうが、先入観を捨ててもう少しチャレンジャーらしくいけたのかなと思う部分はあります」と後悔も口にした。

 サンティアゴは、昨年3月に岩田翔吉(帝拳)に判定勝ちしてWBO王座を獲得。同12月に当時のWBA王者・高見亨介(帝拳)を判定で下して2団体王座を統一した“日本人キラー”。難敵との対戦へ向け、コンビを組む小口忠寛トレーナー(56)とともに「人生で一番練習してきた」と万全の準備を整えた。

 勝利へ一歩でも近づくため、金色に染めた短髪と褐色の肌の“ワイルド”なスタイルにイメチェン。

「もともと色白なので(パンチを)当てられたら赤くなって目立つ」と日焼けサロンに通い、1か月かけて肌を焼いた。髪も「(長いと)ちょっと(顔が)上がっただけでパサッとなる」とばっさりと短くした。ジャッジの見栄えまで考慮し、細部まで突き詰めてリングに上がった。

 試合前は「勝てば一段階上の、いろんな明るい選択肢が増える」と他団体王者との統一戦にも意欲を示していた。同級では、3月15日に岩田がWBC王座を獲得。IBF王者タノンサック・シムシー(タイ、グリーンツダ)は、谷口にとっては24年12月のIBF同級2位決定戦で1―2の判定で惜敗した宿敵だった。

 会見では「期待していただいて申し訳ないが、負けてしまいました。本当にすいませんでした」と頭を下げ、今後について「負けたばっかりで何も考えられていない。真っ白です」と明言しなかった。ボクサー人生11年目を迎える元世界王者が、岐路に立たされた。

 ◆谷口 将隆(たにぐち・まさたか)1994年1月19日、神戸市生まれ。32歳。

中1で競技を始め、神戸第一高、龍谷大で活躍。アマ戦績は55勝(16KO・RSC)19敗。2016年4月にプロデビュー。19年2月にWBO世界ミニマム級王座に挑戦するもビック・サルダール(フィリピン)に判定負け。21年12月、WBO同級王者ウィルフレド・メンデス(プエルトリコ)に11回TKO勝ちし王座獲得(1度防衛)。身長162センチの左ボクサーファイター。

編集部おすすめ