パ・リーグ 日本ハム12―3オリックス(3日・エスコンフィールド)

 集中力を切らすことなく、日本ハム・伊藤大海投手(28)は6回を投げ切った。粘られても走者を出しても、表情を変えず淡々と右腕を振る。

6回101球を投げ4安打無失点、5奪三振。2度目の登板で今季初勝利を手にしたが「本来の伊藤大海を知ってる人からすると、物足りないピッチングだと思いますが、裕涼(田宮)に助けられながら、バックに助けられながら粘り強く投げられたので、そこがよかった」と控えめに振り返った。

 WBCから3月16日に帰国。同17日に練習に合流すると、10日後の開幕戦に登板した。ソフトバンクに6回途中5失点。苦しい内容だったが、今回の中6日の間に手応えがあった。「だんだんと兆しが見えてきてるかなと思います。自分の中でどこかで制限をかけていた部分が、徐々に解除できてきている」。万全ではないコンディションの中で、体と対話するように準備を進めてきた。

 思い切ってフォームに手を加えた。セットからの2段モーション。2度目に左足を上げる際に、センター方向へややひねりを加えた。

「(左肩の開きが)早かったので、何とかそこを抑えられるように。本来ならあんまり好きではないんですけど、今はそのぐらいの方がタイミングが合う」。試行錯誤をしながら、本来の姿に近づいている。

 チームを勝利に導いても、タイミングがしっかり合った球は「3球くらい」。お立ち台で「今日でいい感じが戻ってきたと思います」とファンにメッセージを送り、「よかったときを追いすぎないのが、今は大事かなと思う。戻るべきところはしっかりあると自負している」と語った。勝ちながら状態を戻す険しい道を歩きながら、エースとしてチームの先頭に立ち続ける。(山口 泰史)

編集部おすすめ