◆プロボクシング 59・8キロ契約10回戦 〇尾川堅一(判定)ロベック・カプロイ●(4月4日、東京・後楽園ホール)

 元IBF世界スーパーフェザー級王者でWBO同級3位の尾川堅一(38)=帝拳=が、フィリピン同級3位ロベック・カプロイ(29)=フィリピン=を3―0の判定で下し、22年6月の世界王座陥落から再起6連勝を飾った。

 戦績は尾川が32勝(22KO)2敗1分け1無効試合、カプロイが14勝(11KO)5敗3分け。

 尾川にとっては、世界王座を獲得した2021年11月のアジンガ・フジレ(南アフリカ)戦以来、4年5か月ぶりにサウスポーと拳を交えた。序盤から頭を極端に下げて距離を詰めてくるカプロイに対し、右ボディーへの強打と顔面への右ストレートで迎撃。しかし、タフな相手を仕留め切れず、最終ラウンドのゴングを聞いた。判定は2者が99―91、1者が98―92と大差で尾川を支持した。

 危なげない完勝にも、試合後は「相手を頑張らせちゃった。打ち合いで押し返せれば良かったと分かっていたが、足を使っちゃって、こういう流れになってしまった。僕のボクシングは(相手を)下がらせないといけないのに、自分が下がってしまった」と反省が口をついた。

 世界ランクはWBO同級3位、WBC同級14位につけている。世界王座返り咲きを目指し、勝利を積み重ねているが「一戦一戦をちゃんとしないと次はない、と言われながらやっていて、こういうことをやったので。いい加減、次が本当にない可能性もありますし。どうしようって感じです」と下を向いた。

 2月に、38歳となった。

「会長(本田明彦会長)も僕の体のことを心配してくれているので。こういう試合していると、やっぱり20代の子たちとは違うというのはやっぱりあるんで。どうなるかっていうのは、いろんな部分であるかなと思いますね。僕はね、本当…」と話すと、約25秒間、言葉を詰まらせた。

 「最後は帝拳ジムの尾川で終わりたいので。やっぱりチャンスはないからといって、離れることはしたくないし、帝拳ジムに誇りを持っているので、最後までちょっと粘り強く話してやりたいなと思うんですけど、叶わなければ終わりかなと思いますし。最後まで帝拳ジムの一員でいたいなと、今は思っています」。涙を必死でこらえながら、思いを絞り出した。

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